海外ジャーナルクラブ
3ヶ月前
Eyerichらは、 中等度から重度の尋常性乾癬患者を対象に、 IL-23p19モノクローナル抗体グセルクマブを用いた維持療法の投与間隔の延長が疾患コントロールにおいて非劣性であるかを第Ⅲb相二重盲検無作為化比較試験GUIDEで検討した。 その結果、 グセルクマブの16週ごとの投与は、 8週ごとの投与に対して非劣性であることが示された。 本研究は、 JAMA Dermatol誌にて発表された。
比較対照となる非SRe群で投与間隔延長群がないことが、 本研究のlimitationとなります。
乾癬は、 皮膚プラークを特徴とする慢性の全身性免疫介在性疾患である。 本疾患は慢性かつしばしば進行性であるため長期にわたる治療が必要であり、 標的治療のタイミングがその後の治療効果に重要な役割を果たす。
本研究は、 中等症~重症の乾癬患者において、 p19サブユニット標的IL-23阻害薬であるグセルクマブの早期介入と投与間隔の延長を評価することを目的とした。
パート1 (0~28週)
患者はグセルクマブ100mgを0週、 4週、 12週、 および20週に投与された。 このうち、 20週および28週にPASIスコア0を達成した患者をスーパーレスポンダー (SRe) とした。
パート2 (28~68週) : 822例
SReを対象に、 8週ごとまたは16週ごとにグセルクマブ100mgを投与する群に無作為に割り付けた。 非SReは、 引き続きグセルクマブを8週ごとに非盲検下で投与した。
SRe群における疾患コントロール (68週時点でPASI<3) 達成率について、 16週ごと投与群が8週ごと投与群に対し非劣性であるかどうかを検証した。 非劣性のマージンは10%とした。
また、 バイオマーカーに関するサブスタディでは、 皮膚および血液における免疫学的効果を評価した。
疾患コントロール達成率は以下の通りである。 SRe群におけるグセルクマブ16週ごと投与群の、 8週ごと投与群に対する非劣性が確認された (非劣性のp=0.001)。
両投与群で、 CD8陽性組織常在型メモリーT細胞数および血漿中のIL-17A、 IL-17F、 IL-22、 βディフェンシン-2値はベースラインから有意に減少し、 68週時点まで低値を維持した。
グセルクマブの忍容性は良好であり、 新たな安全性シグナルは確認されなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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