【JAMA Dermatol】尋常性乾癬へのグセルクマブ投与、 16週ごと vs 8週ごと
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海外ジャーナルクラブ

3ヶ月前

【JAMA Dermatol】尋常性乾癬へのグセルクマブ投与、 16週ごと vs 8週ごと

【JAMA Dermatol】尋常性乾癬へのグセルクマブ投与、 16週ごと vs 8週ごと
Eyerichらは、 中等度から重度の尋常性乾癬患者を対象に、 IL-23p19モノクローナル抗体グセルクマブを用いた維持療法の投与間隔の延長が疾患コントロールにおいて非劣性であるかを第Ⅲb相二重盲検無作為化比較試験GUIDEで検討した。 その結果、 グセルクマブの16週ごとの投与は、 8週ごとの投与に対して非劣性であることが示された。 本研究は、 JAMA Dermatol誌にて発表された。 

📘原著論文

Noninferiority of 16-Week vs 8-Week Guselkumab Dosing in Super Responders for Maintaining Control of Psoriasis: The GUIDE Randomized Clinical Trial. JAMA Dermatol. 2024 Jul 31:e242463. PMID: 39083288

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

比較対照となる非SRe群で投与間隔延長群がないことが、 本研究のlimitationとなります。

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PASI スコア

乾癬の重症度分類

IGAスコア 2011年修正版 (乾癬)

乾癬の医師による全般的評価

背景・目的

乾癬患者へのグセルクマブによる早期介入と投与間隔の延長を評価

乾癬は、 皮膚プラークを特徴とする慢性の全身性免疫介在性疾患である。 本疾患は慢性かつしばしば進行性であるため長期にわたる治療が必要であり、 標的治療のタイミングがその後の治療効果に重要な役割を果たす。

本研究は、 中等症~重症の乾癬患者において、 p19サブユニット標的IL-23阻害薬であるグセルクマブの早期介入と投与間隔の延長を評価することを目的とした。

研究デザイン

グセルクマブの投与間隔ごとに、疾患コントロールの達成率を検証

ドイツとフランスの80施設で実施された第Ⅲb相無作為化二重盲検試験 (GUIDE試験)。 中等症~重症の尋常性乾癬成人患者を対象に、 「早期介入の影響」、 「投与間隔の延長」、 「治療中止後の有効性の維持」 の影響を評価する3つのパートから構成された。 本論文では、 グセルクマブの投与間隔の延長について報告された。

パート1 (0~28週)

患者はグセルクマブ100mgを0週、 4週、 12週、 および20週に投与された。 このうち、 20週および28週にPASIスコア0を達成した患者をスーパーレスポンダー (SRe) とした。

パート2 (28~68週) : 822例

SReを対象に、 8週ごとまたは16週ごとにグセルクマブ100mgを投与する群に無作為に割り付けた。 非SReは、 引き続きグセルクマブを8週ごとに非盲検下で投与した。

  • SRe群 : 297例
  • 8週ごと投与群 : 148例
  • 16週ごと投与群 : 149例
  • 非SRe群 : 525例

SRe群における疾患コントロール (68週時点でPASI<3) 達成率について、 16週ごと投与群が8週ごと投与群に対し非劣性であるかどうかを検証した。 非劣性のマージンは10%とした。

また、 バイオマーカーに関するサブスタディでは、 皮膚および血液における免疫学的効果を評価した。

研究結果

16週ごと投与群の非劣性を確認

疾患コントロール達成率は以下の通りである。 SRe群におけるグセルクマブ16週ごと投与群の、 8週ごと投与群に対する非劣性が確認された (非劣性のp=0.001)。

  • 16週ごと投与群 : 91.9%
137/149例、 90%CI 87.3-95.3%
  • 8週ごと投与群 : 92.6%
137/148例、 90%CI 88.0-95.8%

臨床的有効性は免疫学的変化と一致

両投与群で、 CD8陽性組織常在型メモリーT細胞数および血漿中のIL-17A、 IL-17F、 IL-22、 βディフェンシン-2値はベースラインから有意に減少し、 68週時点まで低値を維持した。

新たな安全性シグナルは確認されず

グセルクマブの忍容性は良好であり、 新たな安全性シグナルは確認されなかった。


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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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