【Lancet Respir Med】末梢小型NSCLC、区域切除術が5年OSの改善に関連
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2ヶ月前

【Lancet Respir Med】末梢小型NSCLC、区域切除術が5年OSの改善に関連

【Lancet Respir Med】末梢小型NSCLC、区域切除術が5年OSの改善に関連
Hattoriらは、 末梢小型非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 肺葉切除術と区域切除術の術後転帰を多施設共同非盲検第Ⅲ相試験JCOG0802/WJOG4607Lで比較した。 事後解析の結果、 区域切除術が全生存期間 (OS) の改善に関連していることが明らかとなった。 本研究は、 Lancet Respir Med誌において発表された。 

📘原著論文

Segmentectomy versus lobectomy in small-sized peripheral non-small-cell lung cancer with radiologically pure-solid appearance in Japan (JCOG0802/WJOG4607L): a post-hoc supplemental analysis of a multicentre, open-label, phase 3 trial. Lancet Respir Med. 2024 Jan 3:S2213-2600(23)00382-X. PMID: 38184010

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

RCTの2次解析結果です。 性別は男女で治療効果が逆になることはよくありますが、 年齢は連続数での解析を確認したいです。 年齢分布を見ても70歳のカットオフではなく、 65歳ではどうであったか、 気になります。

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背景

JCOG0802/WJOG4607Lにおいて、 胸部薄切CTで画像的にpure-solid tumorの外観を有するNSCLC患者のOSは、 肺葉切除術よりも区域切除術の方が良好であったが、 区域切除術がOSの向上に関連する理由は不明であった。

研究デザイン

対象

2009年8月10日~2014年10月21日に、 1,106例の患者が肺葉切除術を受ける群と区域切除術を受ける群に無作為に割り付けられた。 それらの患者のうち、 胸部薄切CTでpure-solid tumorの外観を示すNSCLC患者553例が事後解析の対象となった。

  • 肺葉切除術群 : 274例
  • 区域切除術群 : 279例

主要評価項目

OS、 無再発生存期間 (RFS)、 死因ごとの死亡率、 局所再発

研究結果

5年OS率

区域切除術群の方が肺葉切除術群よりも有意に高かった。

  • 肺葉切除術群 : 86.1% (95%CI 81.4-89.7%)
  • 区域切除術群 : 92.4% (同88.6-95.0%)
HR 0.64 (95%CI 0.41-0.97、 p=0.033) 

5年RFS率

両群間で同程度であった。

  • 肺葉切除術群 : 81.7% (95%CI 76.5-85.8%)
  • 区域切除術群 : 82.0% (同76.9-86.0%)
HR 1.01 (95%CI 0.72-1.42、 p=0.94) 

死因ごとの死亡率

肺癌による死亡

  • 肺葉切除術群 : 7% (274例中20例)
  • 区域切除術群 : 7% (279例中19例)

その他の原因による死亡

  • 肺葉切除術群 : 13% (274例中35例)
  • 区域切除術群 : 7% (279例中19例)
肺癌死亡 vs その他の死因 : p=0.19

局所再発

局所再発は区域切除術の方が高かった。

  • 肺葉切除術群 : 8% (274例中21例)
  • 区域切除術群 : 16% (279例中45例)
p=0.0021

サブグループ解析

70歳以上の患者

区域切除術群の方が肺葉切除術群よりも5年OSが良好であった。

  • 肺葉切除術群 : 77.1% (95%CI 68.2-83.8%)
  • 区域切除術群 : 85.6% (同77.5-90.9%)
p=0.013

70歳以上の患者においては男性の方が5年OSが良好であった。

  • 女性 : 80.5% (95%CI 73.7-85.7%)
  • 男性 : 92.1% (同87.0-95.2%)
p=0.0085

70歳未満の患者

肺葉切除術群の方が区域切除術群よりも5年RFSが良好であった。

  • 肺葉切除術 : 87.4% (95%CI 81.2-91.7%)
  • 分割切除術 : 84.4% (同77.9-89.1%)
p=0.049

結果の解釈

NSCLC患者における区域切除術後のOSは、肺葉切除術後と比較して改善したことが示された。 一方、 区域切除術の生存成績は患者の年齢と性別に依存した。 この結果を考慮すると、 胸部薄切CTでpure-solid tumorの外観を示すNSCLCにおける区域切除の適切な適応を決定するためには、 さらなる研究が必要である。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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