HOKUTO編集部
2年前
ついに3年ぶりにインフルエンザの流行が始まりました。 コロナの影響で診察経験のない若手の先生も多いかと思います。 改めて基本的なマネジメントを確認しておきましょう。
潜伏期間は1~4日がほとんど。
家庭内感染は3~4日間隔が多い。
2歳以下、 65歳以上、 慢性呼吸器/心/腎/代謝性疾患、 血液疾患、 神経疾患、 免疫不全者、 肥満、 施設入所者、 アメリカ先住民 (インディアン)、 アラスカ先住民、 妊娠 など
治療対象になる場合や公衆衛生上または社会的に必要な場合、 検査を考慮する (そうでない場合臨床診断も検討) 。
🔍 抗原検査
Multiplex PCR/FilmArrays®など
🔍 臨床診断
家族歴、流行期、咽頭後壁インフルエンザ濾胞
基本的には無治療経過観察だが、 以下の場合抗ウイルス薬による治療を積極的に考慮する。
・重症化リスクのある患者
・症状の強い患者
・入院(中の)患者
暴露後予防は重症化リスクのある患者、入院患者で考慮する (詳細はこちらの記事を参照)
軽症患者に対症療法的に投与を考慮する。
抗菌薬の濫用は厳禁!細菌性肺炎を合併した時のみ抗菌薬を投与する。
経口摂取不能の場合、 発症早期であればペラミビルを検討。
細菌性肺炎の合併が疑われる場合、 喀痰培養提出のうえ、 点滴第3世代セフェム (セフトリアキソンetc) など検討
高容量オセルタミビル、 発症早期ステロイドパルス療法、 血漿交換、 ガンマグロブリンの有効性が一部報告されているが強固なエビデンスはない¹¹⁾¹²⁾。
飛沫感染+接触感染対策を、 発症後丸5日を経過し、 かつ解熱後丸2日を経過するまで継続 (学校では学校保健安全法第19条に基づき、 出席停止となる)。
院内では個室管理が難しければ、 カーテン隔離も許容されうる。 なお、 医療機関によっては独自の院内ルールがあり、 それに従う。
1年に1回接種(13歳未満は2回)
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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