海外ジャーナルクラブ
18日前

Köylüらは、 乳癌女性を対象にサイクリン依存性キナーゼ4/6阻害薬 (CDK4/6阻害薬) の安全性を、 米食品医薬品局 (FDA) の有害事象報告システム (FAERS) データベースを用いた後ろ向き解析で検討した。 その結果、 高齢群では特定の臓器系毒性の報告頻度が上昇し、 薬剤ごとに特徴があることが示された。 研究成果はBreastに掲載された。
本研究はFAERSを用いた自発報告データ解析であり、 過少報告や報告バイアスの可能性があります。
高齢乳癌患者におけるCDK4/6阻害薬の安全性は、 臨床的有用性にもかかわらず十分に検討されていない。 本研究は、 FAERSを用いて高齢患者サブグループにおける毒性プロファイルを明らかにすることを目的とした。
本研究は後ろ向き薬剤疫学・薬剤安全性解析である。 FAERSデータベースから、 CDK4/6阻害薬であるパルボシクリブ、 ribociclib、 アベマシクリブのいずれかが主要被疑薬として登録された18~100歳の乳癌女性患者4万9,223例を抽出し、 <65歳、 65~74歳、 75~84歳、 ≧85歳の4群に層別化した。
報告オッズ比 (ROR) による不均衡解析を行い、有意なシグナルを検出した。 さらに、 年齢層別多変量解析を行い、 加齢による有害事象リスクの差異を検討した。
アベマシクリブ
急性腎不全および間質性肺疾患の報告頻度が高齢群で高かった。 一方、 消化管系および血液学的有害事象は年齢上昇に伴い報告頻度が低下する傾向を示した。
パルボシクリブ
認知症、 聴覚・前庭障害、 水晶体障害、 関節炎、 血栓性イベント、 中枢神経系出血性合併症の報告オッズが年齢とともに有意に増加した。
ribociclib
急性腎不全、 慢性腎臓病、 不整脈、 虚血性心疾患の報告が高齢群で増加した一方、 肝関連有害事象は加齢とともに減少した。
著者らは 「CDK4/6阻害薬による治療を受けた高齢患者では、 腎、 肺、 心血管系および神経・認知機能関連の有害事象が高頻度に認められた。 薬剤別には、 アベマシクリブは腎・肺毒性、 パルボシクリブは神経系および血栓/出血性合併症、 ribociclibは腎および心血管系有害事象との関連が示唆された」 と結論している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。