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33日前

【Lancet】活動期クローン病患者への生物学的製剤2種類に同等の効果 (ウステキヌマブ、アダリムマブ)


Sands BEらは、 生物学的製剤未使用の中等症から重症の活動期クローン病患者を対象に、 ウステキヌマブまたはアダリムマブの単剤療法の有効性と安全性を検討する第Ⅲb相試験を実施 (SEAVUE試験) . その結果、 ウステキヌマブとアダリムマブの単剤療法は、 生物学的製剤未使用の活動期クローン病において高い有効性を示し、 主要評価項目には両剤の間に差はなかった. 本研究はLancet誌において発表された.

研究デザイン

二重盲検並行群間実薬対照無作為化第Ⅲb相試験であり、 対象は生物学的製剤未使用で18歳以上の中等度~重度活動期クローン病患者とした.

  • CDAIスコアが220~450点
  • 従来療法に反応しないか不耐性 (あるいは副腎皮質ステロイド依存性)
  • 内視鏡で大小の潰瘍が少なくとも1つある

ウステキヌマブ群、 アダリムマブ群に1:1に無作為に割り付け. 試験薬は単剤で投与され、 投与量は変更されなかった.

  • ウステキヌマブ群:191名
約6mg/kgを初日に静脈内投与、 その後90mgを8週に1回皮下投与
  • アダリムマブ群:195名
160mgを初日に、 80mgを2週に、 その後40mgを2週に1回皮下投与を56週まで

主要評価項目は、 intention-to-treat集団において、 52週目に臨床的寛解 (CDAIスコア<150点) を得た患者の割合とした.

研究結果

有効性評価

  • ウステキヌマブ群191名中29名 (15%)、 アダリムマブ群195名中46名 (24%) が52週目までに試験治療を中止した.
  • 主要評価項目は、 ウステキヌマブ群とアダリムマブ群の間に有意差はなかった.
  • 52週目の時点の臨床的寛解
  • ウステキヌマブ群:191例中124例 (65%)
  • アダリムマブ群:195例中119例 (61%)
  • 群間差4%、 95%CI -6~14、 p=0.42

安全性評価

  • 両群の安全性は、 これまでの報告と一致した.
  • 重篤な感染症は、 ウステキヌマブ群191例中4例 (2%)、 アダリムマブ群195例中5例 (3%) に報告された.
  • 試験開始後52週目までの死亡例はなかった.

結果の解釈

ウステキヌマブとアダリムマブの単剤療法は、 生物学的製剤未使用の本患者集団において高い有効性を示し、 主要評価項目には両剤間に有意差はなかった.

原著

Sands BE, et al, Ustekinumab versus adalimumab for induction and maintenance therapy in biologic-naive patients with moderately to severely active Crohn's disease: a multicentre, randomised, double-blind, parallel-group, phase 3b trial. Lancet. 2022 Jun 11;399(10342):2200-2211.PMID: 35691323


👨‍⚕️ HOKUTO監修医コメント
Mab製剤であたかも根本解決のような気がしますが、 実際には寛解は両群ともに6割程度であり、 更なる研究が求められます.

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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