【NEJM】非共有結合性BTK阻害薬pirtobrutinibがBTK阻害薬不応CLL、 SLLで奏効
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海外ジャーナルクラブ

1年前

【NEJM】非共有結合性BTK阻害薬pirtobrutinibがBTK阻害薬不応CLL、 SLLで奏効

【NEJM】非共有結合性BTK阻害薬pirtobrutinibがBTK阻害薬不応CLL、 SLLで奏効
Matoらは、 慢性リンパ性白血病 (CLL) または小リンパ球性リンパ腫 (SLL) の患者を対象に、 非共有結合型ブルトン型チロシンキナーゼ (BTK) 阻害薬pirtobrutinibの有効性を第Ⅰ/Ⅱ相試験で検討。 その結果、 pirtobrutinibがCLLおよびSLLの患者において有効であることが示された。 本研究はNEJMにおいて発表された。 

📘原著論文

Pirtobrutinib after a Covalent BTK Inhibitor in Chronic Lymphocytic Leukemia. N Engl J Med. 2023 Jul 6;389(1):33-44. PMID: 37407001

👨‍⚕️監修医師のコメント

Abstract,本文ともに結論にpirtobrutinib showed efficacyの表現がありP1-2試験にしては強い結論の印象を受けます。 それだけ期待が大きいと言えると思います。

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背景

CLLまたはSLLの患者は、 BTK阻害薬による治療が無効となった後の予後が不良であり、 新たな治療選択肢が必要とされている。 高選択的非共有結合性BTK阻害薬であるpirtobrutinibは、 BTK阻害を再確立するように開発された。

研究デザイン

対象

再発または難治性のB細胞癌 (CLLまたはSLL) 患者:317例

介入

pirtobrutinibの投与

主要評価項目

第三者評価による全奏効 (部分奏効以上)

副次評価項目

無増悪生存期間 (PFS) と安全性

研究結果

主要評価項目

  • pirtobrutinibにより全奏効を得た患者の割合:73.3% (95%CI 67.3-78.7%)
  • リンパ球減少を伴う部分奏効を含めた割合:82.2% (95%CI 76.8-86.7%)

副次評価項目

PFS中央値:19.6カ月 (95%CI 16.9-22.1カ月)

安全性評価

最も多かった有害事象

  • 感染症:71.0%
  • 出血:42.6%
  • 好中球減少:32.5%

BTK阻害薬に関連する有害事象

治療期間中央値16.5カ月 (範囲0.2-39.9カ月) において、 高血圧 (14.2%)、 心房細動または粗動 (3.8%)、 大出血 (2.2%) など、 BTK阻害薬に一般的に関連する有害事象が比較的まれに発生した。

有害事象による治療中止

有害事象によりpirtobrutinibを中止した患者は2.8% (317例中9例) のみであった。

結論

pirtobrutinibは共有結合型BTK阻害薬を投与されたCLLまたはSLL患者において有効性を示した。 最も一般的な有害事象は感染症、 出血、 好中球減少だった。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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