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27日前

【Lancet Oncol】進行性膵癌の維持療法、 ニラパリブ+イピリムマブ併用の方が6月PFSが良好

Reissらは, 進行性膵癌患者を対象に, ニラパリブと免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ)またはPARP阻害薬(イピリムマブ)を併用した維持療法の有効性を検討する非盲検無作為化第Ⅰb/Ⅱ相試験を実施. その結果, ニラパリブ+イピリムマブ群では主要評価項目である6ヶ月無増悪生存期間 (PFS) が達成されたが, ニラパリブ+ニボルマブ群ではPFSが劣っていたことが明らかとなった. 本研究は, Lancet Oncol誌において発表された. 

📘原著論文

Reiss KA, et al, Niraparib plus nivolumab or niraparib plus ipilimumab in patients with platinum-sensitive advanced pancreatic cancer: a randomised, phase 1b/2 trial. Lancet Oncol. 2022 Aug;23(8):1009-1020.PMID: 35810751

👨‍⚕️HOKUTO監修医コメント

本研究は, 主要評価項目で2つの治療を直接比較するのではなくて, 6カ月PFS 44%を帰無仮説として設定のうえ, それぞれ比較しているようです.

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背景

進行性膵臓癌患者に対して, 化学療法抵抗性と累積毒性に対処するために, 生涯にわたる化学療法に代わる治療法を確立することが求められている. PARP阻害薬は免疫チェックポイント阻害薬との併用で相乗的な効果が期待できる可能性がある.

研究デザイン

対象

プラチナ製剤感受性の進行性膵臓癌患者.

方法

以下の2群に1対1でランダムに割り付け.

①ニラパリブ+ニボルマブ併用群:46名

ニラパリブ1日200mg経口投与+ニボルマブ240mg²週間毎静注(後にメーカーのアップデートにより480mg 4週間毎静注に変更)

②ニラパリブ+イピリムマブ併用群:45名

ニラパリブ1日200mg経口投与+イピリムマブ3mg/kg 4週間毎の静注

主要評価項目は, 安全性と6カ月時点のPFS.

研究結果

追跡期間中央値:23.0カ月

有効性評価

6カ月無増悪生存期間 (PFS)

ニラパリブ+ニボルマブ群:20.6%

95%CI 8.3-32.9, 帰無仮説44%に対しp=0.0002

ニラパリブ+イピリムマブ群:59.6%

95%CI 44.3-74.9, p=0.045

安全性評価

グレード3以上の治療関連有害事象

  • ニラパリブ+ニボルマブ群:22%(46名中10名)
  • ニラパリブ+イピリムマブ群:50%(45名中23名)

ニラパリブ+ニボルマブ群で最も多く見られたグレード3以上の有害事象

  • 高血圧:8%(46名中4名)
  • 貧血:4%(46名中2名)
  • 血小板減少:4%(46名中2名)

ニラパリブ+イピリムマブ群で最も多く見られたグレード3以上の有害事象

  • 疲労:14%(45名6名)
  • 貧血:11%(45名5名)
  • 高血圧:9%(45名4名)

グレード4以上の有害事象は, ニボルマブ群で多かった. また, 治療関連死はなかった.

結論の解釈

ニラパリブ+イピリムマブ併用群は主要評価項目である6カ月PFSが達成されたが, ニラパリブ+ニボルマブ併用群ではPFSが劣っていた. これらの知見は, 進行性膵臓癌患者における非細胞毒性維持療法の可能性を強調するものである.

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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