海外ジャーナルクラブ
1年前
Hollandらは、 複雑性黄色ブドウ球菌菌血症の成人患者を対象に、 第5世代セファロスポリン系薬剤ceftobiproleの有効性を第Ⅲ相二重盲検ダブルダミー非劣性試験で検討した。 その結果、 ceftobiproleはダプトマイシンに対し非劣性であることが示された。 本研究は、 NEJM誌において発表された。
ダブルダミーという手法が珍しいですが、 2剤で投与回数が異なるためその調整のためにダミーの薬剤投与をおこなったようです。
複雑性黄色ブドウ球菌菌血症の成人患者:390例
患者を以下の群に1:1の割合で無作為に割り付け。
無作為化70日後の全体的治療成功率
全体的治療成功率
補正後群間差:2.0%ポイント、 95%CI -7.1-11.1
主要なサブグループ解析および副次評価項目
主要なサブグループ解析および副次評価項目に関しても両群の結果は一致していた。
死亡率
95%CI -6.2-5.2
菌消失率
95%CI -2.9-13.0
有害事象
重篤な有害事象の発現
消化器系の有害事象 (主に軽度の悪心)の発現はceftobiprole群でより頻度が高かった。
複雑性黄色ブドウ球菌菌血症の治療においてceftobiproleはダプトマイシンに対し、 全体的治療成功率に関して非劣性であった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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