【BMJ】コロナ罹患後症状は感染前ワクチン接種でリスク低下
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海外ジャーナルクラブ

5ヶ月前

【BMJ】コロナ罹患後症状は感染前ワクチン接種でリスク低下

【BMJ】コロナ罹患後症状は感染前ワクチン接種でリスク低下
Lundberg-Morris氏らは、 スウェーデン住民約59万例を対象に、 新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) のワクチン接種による罹患後症状 (PCC) 診断への影響について住民ベースコホート試験SCIFI-PEARLを用いて検討。 その結果、 感染前のワクチン接種とPCCの診断リスク低下に関連が示された。 本研究はBMJ誌において発表された。 

📘原著論文

Covid-19 vaccine effectiveness against post-covid-19 condition among 589 722 individuals in Sweden: population based cohort study

👨‍⚕HOKUTO監修医コメント

スウェーデンはCOVID-19ワクチン接種に関してある程度強い結果を導き出しますが、 国全体としてはワクチン未接種が約25%ほど存在しており、 こういう結果と個人の信条は別にあるところが面白いです。

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コミナティ筋注

スパイクバックス筋注

4C mortalityスコア

COVID-19入院患者の予後予測スコア

背景

COVID-19ワクチン接種 (初回2回接種およびブースター接種) のPCCに対する有効性について、 詳細なデータはこれまで限られていた。

研究デザイン

対象

スウェーデンの2大地域 (ストックホルム地域、 ヴェストラ イェータランド) で、 2020年12月~2022年2月に登録された18歳以上のCOVID-19患者 : 58万9,722例

介入

対象者において、 初感染から死亡、 国外移住、 ワクチン接種、 再感染、 PCC診断のいずれかが発生する、 あるいは追跡終了時点 (2022年11月末) まで追跡した。 感染前にワクチンを少なくとも1回接種していた例は 「ワクチン接種者」 とみなした。

主要評価項目

PCCの臨床診断

(PCCに対するワクチン有効性は、 年齢、 性別、 併存疾患 (糖尿病、 心血管疾患、 呼吸器疾患、 精神疾患) 、 2019年中の医療サービス利用数、 社会経済的因子、 感染時の優勢ウイルス変異体で調整したCox回帰を用いて推定)

研究結果

対象のうち、 ワクチン接種者は29万9,692例、 ワクチン未接種者は29万0,030例であった。

追跡期間中にPCCと診断された患者の割合

ワクチン接種者は未接種者に比較してPCCの診断リスクが低かった。

  • ワクチン接種者 : 0.4%
  • ワクチン未接種者 : 1.4%
補正後HR 0.42、 95%CI 0.38-0.46

PCC予防に対するワクチンの有効性は58%であった。 また、 感染前のワクチン接種回数では1回接種者の21%、 2回接種者の59%、 3回以上接種者の73%に対して有効性が認められた。

結論

感染前のCOVID-19ワクチン接種は、 PCCの診断リスク減少に強い関連性を示している。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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