海外ジャーナルクラブ
12ヶ月前
Lundberg-Morris氏らは、 スウェーデン住民約59万例を対象に、 新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) のワクチン接種による罹患後症状 (PCC) 診断への影響について住民ベースコホート試験SCIFI-PEARLを用いて検討。 その結果、 感染前のワクチン接種とPCCの診断リスク低下に関連が示された。 本研究はBMJ誌において発表された。
スウェーデンはCOVID-19ワクチン接種に関してある程度強い結果を導き出しますが、 国全体としてはワクチン未接種が約25%ほど存在しており、 こういう結果と個人の信条は別にあるところが面白いです。
COVID-19ワクチン接種 (初回2回接種およびブースター接種) のPCCに対する有効性について、 詳細なデータはこれまで限られていた。
スウェーデンの2大地域 (ストックホルム地域、 ヴェストラ イェータランド) で、 2020年12月~2022年2月に登録された18歳以上のCOVID-19患者 : 58万9,722例
対象者において、 初感染から死亡、 国外移住、 ワクチン接種、 再感染、 PCC診断のいずれかが発生する、 あるいは追跡終了時点 (2022年11月末) まで追跡した。 感染前にワクチンを少なくとも1回接種していた例は 「ワクチン接種者」 とみなした。
PCCの臨床診断
対象のうち、 ワクチン接種者は29万9,692例、 ワクチン未接種者は29万0,030例であった。
ワクチン接種者は未接種者に比較してPCCの診断リスクが低かった。
補正後HR 0.42、 95%CI 0.38-0.46
PCC予防に対するワクチンの有効性は58%であった。 また、 感染前のワクチン接種回数では1回接種者の21%、 2回接種者の59%、 3回以上接種者の73%に対して有効性が認められた。
感染前のCOVID-19ワクチン接種は、 PCCの診断リスク減少に強い関連性を示している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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