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海外ジャーナルクラブ

286日前

オシメルチニブ・ベバシズマブ併用は進行NSCLCの無増悪生存期間を改善せず (ETOP 10-16 BOOSTER試験)

Soo RAらは進行NSCLCの患者155名を対象に、 オシメルチニブ+ベバシズマブ併用療法の有効性と安全性を無作為化第II相試験で検証した. 結果、 併用療法とオシメルチニブ単独療法の間で無増悪生存期間 (PFS) に有意な差はみられなかった. 本研究はAnn Oncol.誌に発表された. 

研究デザイン

  • 対象は、EGFR-TKIによる治療で進行したEGFR変異陽性でT790M変異陽性のIIIB-IV期の非小細胞肺癌(NSCLC).
  • スペイン、 シンガポール、 韓国など6カ国22施設で実施 (ETOP 10-16 BOOSTER試験).
  • シメルチニブ80mg1日1回およびベバシズマブ15mg/kg3週間ごとの併用療法群 (n=78) とオシメルチニブ単独療法群 (n=77) に無作為に割り付け.
  • 主要評価項目は、 治験責任医師が評価した無増悪生存期間 (PFS) .
  • 副次的評価項目は、 全生存期間(OS)、 客観的奏効率(ORR)、 有害事象(AE) . 

研究結果

  • 追跡期間中央値は33.8カ月.

有効性結果

  • PFS中央値は, 併用療法群15.4ヵ月、 オシメルチニブ群12.3ヵ月で差がなかった (HR=0.96, 95%CI 0.68-1.37) .
  • OS中央値は, 併用療法群で24.0カ月、 オシメルチニブ群で24.3カ月 (HR=1.03; 95% CI 0.67-1.56) であった.
  • PFSについて喫煙歴と治療との有意な相互作用が認められ、 HRは喫煙者で0.52 (95%CI 0.30-0.90)、 非喫煙者で1.47 (95%CI 0.92-2.33) であった.
  • ORRは両群とも55%で, 治療失敗までの期間中央値は、 併用療法群がオシメルチニブ群より有意に短く、 それぞれ8.2カ月対10.8カ月だった (P=0.0074)

安全性結果

  • 併用療法群で47%、 単独療法群で18%に治療関連有害事象が確認された.  

原著論文

Soo RA, et al,A randomised phase II study of osimertinib and bevacizumab versus osimertinib alone as second-line targeted treatment in advanced NSCLC with confirmed EGFR and acquired T790M mutations: the European Thoracic Oncology Platform (ETOP 10-16) BOOSTER trial. Ann Oncol. 2021 Nov 26;S0923-7534(21)04825-0.PMID: 34839016

編集部コメント

なお、日本で実施された無作為化フェーズ2試験(WJOG8715L試験)でも、 EGFR-TKI不応のEGFR T790M変異陽性進行肺腺癌にオシメルチニブとベバシズマブの併用投与をしても、 オシメルチニブ単剤よりもPFSを延長できないことが既に報告されている. JAMA Oncol. 2021 Mar 1;7(3):386-394.

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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