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3日前

Parkらは、 KRAS G12Dを標的とする初の蛋白質分解誘導薬setidegrasibの安全性および抗腫瘍活性を検証する第Ⅰ相試験を実施した。 本研究では、 前治療歴のあるKRAS G12D変異陽性の非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者および膵管腺癌患者にsetidegrasibを週1回静脈内投与した。 その結果、 第Ⅱ相試験用量には600mgが選択され、 この用量ではグレード3以上の有害事象が42%に発現し、 治療関連有害事象としては輸注関連反応が80%、 悪心が30%に発現したが、 治療中止は2例に留まった。 NSCLCで36%の部分奏効、 膵管腺癌で24%の奏効が認められた。 試験結果はNEJM誌に発表された。
追跡期間は癌種によって異なり、 NSCLCでは膵癌よりも短くなっています (9.7ヵ月 vs 15.2ヵ月)。 加えてバイオマーカー解析は探索的であり、 KRAS G12D分解に対する反応予測因子は未確立です。
KRAS G12D変異は、 NSCLC患者の5%に認められ、 膵管腺癌では最も一般的な置換変異であり、 患者の40%に認められる。 しかし、 この変異を標的とした承認済み治療は現時点で存在しない。 Setidegrasib (ASP3082) は、 KRAS G12Dを標的とする初の蛋白質分解誘導薬である。
本第Ⅰ相試験では、 KRAS G12D変異を有する前治療歴のある進行固形腫瘍患者を対象として、 setidegrasibの安全性、 薬物動態、 薬力学、 抗腫瘍活性を評価した。
主要目的は、 用量制限毒性および有害事象による安全性プロファイルの評価、 ならびに第Ⅱ相試験用量の決定であり、 setidegrasib 10~800mgを週1回静脈内投与した。
203例が登録され、 76例が第Ⅱ相試験用量に選択された600mg投与を受けた。
600mg投与患者では、 グレード3以上の有害事象は42%に認められたが、 有害事象により治療中止に至った患者は2例のみであった。
600mg投与患者での有害事象
600mg投与患者では、 NSCLC患者の36%で部分奏効、 2次/3次治療の転移性膵管腺癌患者の24%で奏効が得られた。
NSCLC患者45例
転移性膵管腺癌患者21例
著者らは、 「setidegrasibは、 前治療歴のあるKRAS G12D変異陽性の進行NSCLC/膵管腺癌患者において抗腫瘍活性を示し、 有害事象による治療中止率は低かった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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