【JAMA Oncol】再発/転移子宮頸癌へのペムブロリズマブ併用、 全サブグループでOS改善
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海外ジャーナルクラブ

9ヶ月前

【JAMA Oncol】再発/転移子宮頸癌へのペムブロリズマブ併用、 全サブグループでOS改善

【JAMA Oncol】再発/転移子宮頸癌へのペムブロリズマブ併用、 全サブグループでOS改善
Tewari氏らは、 治療抵抗性で再発または転移を伴う子宮頸癌患者を対象に、 化学療法 (ベバシズマブ併用/非併用) への抗PD-1抗体ペムブロリズマブ追加の有効性について、 第III相国際共同二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験KEYNOTE-826の探索的サブグループ解析で検討した。 その結果、 化学療法にペムブロリズマブを追加することで全生存期間 (OS) が有意に改善した。 本研究はJAMA Oncol誌において発表された。

📘原著論文

Pembrolizumab or Placebo Plus Chemotherapy With or Without Bevacizumab for Persistent, Recurrent, or Metastatic Cervical Cancer: Subgroup Analyses from the KEYNOTE-826 Randomized Clinical Trial. JAMA Oncol. 2023 Dec 14:e235410. PMID: 38095881

👨‍⚕HOKUTO監修医コメント

RCTのサブグループ解析をまとめて別の研究成果として発表しています。 治療抵抗性で再発または転移を伴う子宮頸癌患者において、 ベバシズマブ併用有無にかかわらず化学療法にペムブロリズマブを追加することが新しいスタンダードとなりそうです。

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TP (PTX+CDDP)

TC (PTX+CBDCA)


研究の背景

KEYNOTE-826試験では、 化学療法±ベバシズマブにペムブロリズマブを追加することで、 統計学的に有意かつ臨床的に意義のある生存利益が示された。 同試験集団の患者サブグループにおいて、 有効性の結果を評価する。

研究デザイン

対象

腺癌/腺扁平上皮癌/扁平上皮癌で、 全身化学療法の治療歴がなく、 根治治療の対象とならない女性 : 617例

介入

  • ペムブロリズマブ群
ペムブロリズマブ200mgを3週毎に最大35サイクル投与+化学療法 (パクリタキセル175mg/m²、 シスプラチン50mg/m²またはカルボプラチンAUC 5) ±ベバシズマブ15mg/kg
  • プラセボ群

主要評価項目

OS、 無増悪生存期間 (PFS)

研究結果

解析対象

サブグループはRECIST ver.1.1に基づくCPS≧1の集団およびITT集団におけるベバシズマブの使用有無、 プラチナ製剤の種類 (カルボプラチンまたはシスプラチン)、 化学放射線療法のみの前治療歴の有無、 組織型 (扁平上皮癌または非扁平上皮癌) で分類した。

OS

PD-L1陽性 (CPS≧1) 患者の全サブグループにわたり、 ペムブロリズマブ併用群はプラセボ群に比べて有意にOSが改善した。

ベバシズマブ併用

HR 0.62 (95%CI 0.45-0.87) 

ベバシズマブ非併用

HR 0.67 (95%CI 0.47-0.96) 

カルボプラチン投与

HR 0.65 (95%CI 0.50-0.85) 

シスプラチン投与

HR 0.53 (95%CI 0.27-1.04) 

化学放射線療法のみの前治療歴あり

HR 0.56 (95%CI 0.39-0.81) 

化学放射線療法のみの前治療歴なし

HR 0.72 (95%CI 0.52-1.00) 

扁平上皮癌患者

HR 0.60 (95%CI 0.46-0.79) 

非扁平上皮癌患者

HR 0.70 (95%CI 0.41-1.20) 

PFS

OSと同様に、 ペムブロリズマブの追加によりすべてのサブグループでPFSの延長を認めた。

結論

治療抵抗性で再発または転移を伴う子宮頸癌患者において、 ベバシズマブ併用の有無にかかわらず化学療法にペムブロリズマブを追加することで、 サブグループ全体でもOSの有意な改善が示された。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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