海外ジャーナルクラブ
1年前
Gerdesらは、 中等度から重度の尋常性乾癬の成人患者を対象に、 小分子のIL-17A阻害薬izokibepの用量反応性、 有効性、 安全性を二重盲検無作為化第II相用量設定試験AFFIRM-35で検討。 その結果、 izokibep 80mgの隔週投与により、71%の患者が12週後に乾癬の重症度を表す指標であるPsoriasis Area and Severity Index (PASI) の90%改善 (PSAI 90) を達成した。 本研究はBr J Dermatol誌にて発表された。
主要評価項目において、 プラセボが0%, 介入群では綺麗なdose-dependencyが得られています。 プラセボ群の改善が0%から (通常どんなRCTでもプラセボ群に5%程度の自然軽快が期待される)、 真の結果全体を見るのはもう少しN数が必要な印象を持ちます。
IL-17モノクローナル抗体は乾癬に有効だが、 抗体薬は体内組織への分布が不良である。 izokibepは分子サイズが小さいため、 炎症部位に良好に分布するユニークなIL-17A阻害薬として知られている。
中等度から重度の尋常性乾癬成人患者:106例
患者を以下の6群に1:1:1:1:1の割合で無作為に割り付け
12週時点のPASI 90の達成
12週時点のPASI 90達成率
その他の有効性アウトカムにおいても、 用量依存的な速やかな改善が認められた。
izokibep群における有害事象は、 軽度の注射部位反応を除き、 プラセボ群と同様であった。
有害事象は概して軽度から中等度であり、 薬剤の忍容性は良好であった。
Izokibepの効果は高用量群において3年間にわたり維持し、 新たな安全性シグナルも認められなかった。
izokibepは中等度から重度の尋常性乾癬の治療において、 忍容性が高く、 有効であることが示された。 これにより、 より高用量または高頻度の投与についても検討される可能性がある。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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