HOKUTO編集部
5日前

生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬 (bDMARD) 抵抗性で中等症~重症の活動性関節リウマチ (RA) 患者を対象に、 選択的JAK1阻害薬zemprocitinibの有効性および安全性を評価した第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験COURAGE-RAの結果、 zemprocitinib群における24週時のACR20改善率は79.1%とプラセボ群の約2倍に達し、 有意な改善が認められた。 中国・Peking Union Medical College HospitalのXiaofeng Zeng氏が発表した。
bDMARDおよび分子標的合成疾患修飾性抗リウマチ薬 (tsDMARD) の登場によりRA治療は進歩した一方、 十分な疾患コントロールが得られない患者は依然として多い。 また、 注射製剤であるbDMARDに伴う治療負担や、 選択性の低いJAK阻害薬に関連する安全性上の懸念も課題とされる。
zemprocitinibは、 JAK2など他のJAKアイソフォームに対する阻害を最小限に抑えた選択的JAK1阻害薬であり、 炎症経路を精密に標的化することで、 RAに対する良好なベネフィット・リスクプロファイルが期待されている。
そこで本研究では、 bDMARD抵抗性で中等症~重症の活動性RA患者を対象に、 zemprocitinibの有効性および安全性が評価された。
第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験COURAGE-RAにおいて、 bDMARD治療に対して効果不十分で、 腫脹関節数 (SJC) 6以上および圧痛関節数 (TJC) 6以上を有する中等症~重症の活動性RA患者430例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられ、 安定した従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬 (csDMARD) 治療を継続した上で、 それぞれ24週間投与された。
主要評価項目は24週時におけるACR20改善率、 主な副次評価項目は24週時におけるACR50改善率およびDAS28 (CRP) ≦3.2であった。
ベースラインにおける患者背景は両群間で概ね同様であった。 対象患者の平均年齢はzemprocitinib群が51.6歳、 プラセボ群が53.4歳、 女性の割合はそれぞれ81.4%、 87.4%、 平均RA罹病期間は6.7年、 8.6年、 平均DAS28 (CRP) は5.34、 5.30、 平均CDAIは32.47、 32.89、 平均SDAIは34.61、 34.81であった。 前治療としてbDMARDを使用していた患者はそれぞれ98.6%、 99.5%、 JAK阻害薬を使用していた患者は21.4%、 22.0%であった。
主要評価項目である24週時におけるACR20改善率は、 zemprocitinib群が79.1%であり、 プラセボ群の39.7%と比べて有意に高値を示した (群間差 39.4%㌽、 p<0.0001)。
24週時におけるACR50改善率はそれぞれ55.8%、 22.0% (群間差 33.8%㌽、 p<0.0001)、 ACR70改善率は34.4%、 7.5% (群間差 26.9%㌽、 p<0.0001) であり、 いずれもzemprocitinib群で有意に高値を示した。
ACR20およびACR50改善率は2週時から、 ACR70改善率は4週時から両群間で有意差が認められ、 24週時までzemprocitinib群による有意な改善が維持された。
低疾患活動性の指標について、 24週時におけるDAS28 (CRP) ≦3.2達成率はzemprocitinib群が67.0%、 プラセボ群が23.4%、 CDAI≦10達成率はそれぞれ61.4%、 22.4%、 SDAI≦11達成率は63.7%、 23.8%であり、 いずれもzemprocitinib群で有意に改善した (いずれもp<0.0001)。
また、 寛解の指標について、 24週時におけるDAS28 (CRP) <2.6達成率はzemprocitinib群が48.8%、 プラセボ群が12.6%、 CDAI≦2.8達成率はそれぞれ21.4%、 3.7%、 SDAI≦3.3達成率は22.8%、 3.3%であり、 いずれもzemprocitinib群で有意に改善した (いずれもp<0.0001)。
DAS28 (CRP) ≦3.2達成率は2週時から両群間で有意差が認められ、 24週時までzemprocitinib群による有意な改善が維持された。
24週時において、 68関節における圧痛関節数 (TJC68)、 66関節における腫脹関節数 (SJC66)、 疼痛のビジュアルアナログスケール (VAS)、 身体機能評価 (HAQ-DI)、 患者による全般評価 (PtGA)、 医師による全般評価 (PhGA)、 炎症マーカーの高感度C反応性蛋白 (hsCRP) からなるACRコアコンポーネント全体にわたり、 zemprocitinib群ではプラセボ群と比べて一貫して有意な改善が認められた (いずれもp<0.0001)。
zemprocitinibの忍容性は24週時まで概ね良好であった。 治療中に発現した有害事象 (TEAE) の大部分はGrade1/2であり、 プラセボと同程度であった。 注目すべき有害事象 (AESI) 発現率は両群とも2.8%と少なく、 新たな安全性シグナルは検出されなかった。
Zeng氏は 「COURAGE-RA試験では、 bDMARD抵抗性で中等症~重症の活動性RA患者において、 zemprocitinibは2週時から有効性を示し、 その効果は24週時まで維持された。 また、 安全性プロファイルは管理可能であり、 新たな安全性シグナルは検出されなかった。 これらの結果は、 zemprocitinibが上述のような治療困難なRA患者に対する有望な経口治療選択肢となる可能性を支持するものであった」 と報告した。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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