海外ジャーナルクラブ
1ヶ月前

Sigeraらは、 救急外来を受診した合併症のない筋骨格系疾患患者を対象に、 理学療法士主導ケアと通常の医師・看護師主導ケアを比較する非盲検プラグマティック無作為化比較試験RESHAP-EDを実施した。 その結果、 救急外来の平均滞在時間は、 理学療法士主導群で有意に短縮し (2.4時間 vs 3.4時間)、 有害事象の増加なく費用対効果も高いことが示された。 試験結果はLancet誌に発表された。
担当した理学療法士は経験豊富であり、経験の少ない理学療法士が診療する施設には結果を一般化できない可能性があります。
理学療法士主導のケアモデルは、 ケアの質や救急外来のパフォーマンスを改善し得るが、 無作為化比較試験で十分に検証されていない。
本研究は、 救急外来を受診した筋骨格系患者を対象に、 理学療法士主導ケアと通常ケアの有効性、 安全性および費用対効果を比較することを目的とした。
非盲検プラグマティック無作為化比較試験RESHAP-EDは、 オーストラリア・ニューサウスウェールズ州における5施設の救急外来で実施された。
対象は、 合併症のない筋骨格系疾患*を有する18歳以上の成人患者。 2023年11月22日から2025年3月29日までに4,219例をスクリーニングし**、 ランダム順列ブロック法を用いて1,491例を、 以下の2群に1:1で無作為に割り付けた。
・理学療法士主導ケア群 (746例)
・通常の医師・看護師主導ケア群 (対照群、 745例)
無作為化後16例が除外され、 1,475例 (理学療法士主導ケア群737例、 対照群738例 ) がintention-to-treat解析の対象となった。
主要評価項目は救急外来の滞在時間 (来院から退院までの時間)であり、 線形混合効果モデルを用いて解析した。
主要評価項目の追跡率は100%であった。
救急外来の平均滞在時間は、 理学療法士主導群2.4時間、 通常ケア群3.4時間であり、 理学療法士主導群で有意に短縮した (群間差-1.0時間、 95%CI -1.2~-0.8)。
有害事象は、 理学療法士主導群で591例中39例 (6.6%)、 通常ケア群で555例中33例 (5.9%)に報告され、 両群間で有意差は認められなかった (p=0.72)。
理学療法士主導群は通常ケア群に比べてコストが低く (群間差-$35.1、 95%CI -69.0~-1.7)、 費用対効果に優れる確率は98.1%と高かった。
著者らは 「救急外来における理学療法士主導のケアモデルは、 健康アウトカムや安全性を損なうことなく、 合併症のない筋骨格系疾患患者の救急外来滞在時間を短縮し、 費用対効果にも優れていた」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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