海外ジャーナルクラブ
5日前
米国消化器病学会 (American College of Gastroenterology) は、 H. pylori感染者の治療に関する診療ガイドラインを発表した。 従来のH. pyloriの治療はクラリスロマイシン3剤併用が基本であったが、 今回のガイドラインではビスマス4剤併用療法が推奨治療となっている点が特徴となっている。 ガイドラインの詳細はAm J Gastroenterol誌において発表された。
ACG Clinical Guideline: Treatment of Helicobacter pylori Infection. Am J Gastroenterol, 2024 Sep. 119(9):p 1730-1753.
7年ぶりの改定で、 GRADEに基づいて12の推奨が挙げられています。
未治療のHelicobacter pylori (H. pylori) 感染患者においては、 14日間の4剤併用療法 (ビスマス、 メトロニダゾール、 テトラサイクリン、 プロトンポンプ阻害薬 [PPI] ) が推奨される。
ペニシリンアレルギーがない患者には、 PPI・リファブチン・アモキシシリンの3剤併用療法やカリウムイオン競合型アシッドブロッカー (P-CAB) を用いた2剤併用療法 (P-CAB+アモキシシリン) が代替療法となる。
治療経験があり、 H. pylori感染が持続している患者については、 過去に4剤併用療法を使用したことがなく、 抗菌薬への感受性が不明な場合、 14日間の4剤併用療法による治療が推奨される。
治療経験があり、 過去に4剤併用療法を使用したことがある患者に関しては、 14日間のリファブチン3剤併用療法が代替療法として推奨される。
クラリスロマイシンやレボフロキサシンを含むサルベージレジメンは、 抗菌薬への感受性が確認された場合に限り使用することが望ましい。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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