海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前
Slamonらは、 HR陽性HER2陰性の早期乳癌患者を対象に、 CDK4/6阻害薬ribociclib+非ステロイド性アロマターゼ阻害薬 (NSAI) の併用療法が無浸潤疾患生存 (iDFS) に及ぼす影響について、 NSAI単独を対照に第III相国際共同非盲検無作為化比較試験NATALEEで検討した。 その結果、 ribociclib+NSAI併用療法はiDFSを有意に改善することが示された。 本研究はNEJMにおいて発表された。
最大のlimitationは主要評価項目であるiDFSが40月の時点で2群が交叉して逆転している点です。 ただ、 よく考えるとこれは患者数が少なくなっているのが大きな要因で長期アウトカムを追っていくと結局はどの研究も同じようになり得ます。
ribociclibは、 HR陽性HER2陰性の進行乳癌患者の全生存期間に有意な利益をもたらすことが示されているが、 早期乳癌における有効性は明らかにされていない。
HR陽性HER2陰性の早期 (解剖学的病期がⅡ期またはⅢ期) 乳癌患者5,101例
※閉経前女性患者と男性には、 28日毎にゴセレリンも投与
有効性の優越性における中止基準の境界値は事前に規定された片側 p=0.0128 とした。
今回はDFSに関する事前に規定した中間解析の結果およびその他の有効性・安全性の結果が報告された。
データカットオフ日 (2023 年 1 月 11 日) の時点で、 426 例に浸潤疾患,再発,死亡が認められた。
HR 0.75 (95%CI 0.62-0.91)、 p=0.003
DMFSとRFSについても、 ribociclib併用群が良好な結果を示した。
新たな安全性シグナルは認められなかった。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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