MDアンダーソンがんセンター感染症科 松尾貴公
8ヶ月前

CAR-T療法と感染症に関する実践的な知識を、 1分で手早くチェックしましょう!今回は感染症スクリーニングについてです。
CAR-T療法を実施する際には、 リンパ球除去化学療法やCAR-T細胞投与前にワクチン歴を含む詳細な問診と身体診察が必要である。
症状や身体所見が認められた場合は、 感染症科のコンサルトを含めた精査が推奨される。
感染が判明した場合、 化学療法による感染増悪リスクと、 がん進行リスクを総合的に評価し、 多職種で治療のタイミングを検討することが重要である。
HIV抗原/抗体
陽性時は核酸検査も実施する。
HBs抗原、 抗HBc抗体、 抗HBs抗体
HBsAg陽性時はHBV DNA測定も測定する。
HCV抗体
陽性時は核酸検査も行う。
梅毒検査
施設ごとのガイドラインに従って実施する。
CMV IgG
陽性時は、 再活性化のリスクが高い患者であればCMV DNAのモニタリングを検討する。
呼吸器ウイルスのPCR検査
SARS-CoV-2を含むmultiplex PCRを実施する。
胸部画像検査 (必要に応じて)
無症候性成人に対するスクリーニングの有用性は明確ではない。 多くの施設では症状がある場合のみ行う。
重症な下気道感染 (特にSARS-CoV-2) がある場合、 CAR-T投与は改善するまで延期すべきとされている (14~20日の延期が推奨)。
軽症や無症候性であっても、 がんの進行リスクが高い場合は多職種での検討が推奨される。
HTLV-1 IgG
日本ではルーチンには推奨されていないが、 リスクに応じて検討する。
結核
リスクがある地域の出身者では、 陰性であってもリンパ球減少や化学療法歴を踏まえ慎重に評価する。
Strongyloides stercoralis IgG
日本ではルーチンには推奨されていないが、 リスクに応じて検討する。
トキソプラズマIgG
リスク・曝露歴のある患者で評価する。
HSV-1/2 IgG、 VZV IgG
抗ウイルス予防が行われていない施設ではスクリーニングが推奨される。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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