【J Clin Oncol】大腸癌術後の高齢患者のQOLと機能回復を妨げる予測因子を定義
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1年前

【J Clin Oncol】大腸癌術後の高齢患者のQOLと機能回復を妨げる予測因子を定義

【J Clin Oncol】大腸癌術後の高齢患者のQOLと機能回復を妨げる予測因子を定義
Montroniは、 大腸癌手術を受ける70歳以上の高齢患者を対象に、 生活の質(QOL)と機能回復 (FR) の達成を妨げる予測因子を前向きコホート研究で検討。 その結果、 Charlson Age Comorbidity Index (CCI) ≧7、 Eastern Collaborative Oncology Group performance status  (ECOG PS) ≧2、 Flemish Triage Risk Screening Tool  (fTRST) ≧2、 重篤な合併症などが、 QOLや機能回復の達成を妨げる危険因子として確認された。 本研究はJ Clin Oncol誌において発表された。

📘原著論文

Predicting Functional Recovery and Quality of Life in Older Patients Undergoing Colorectal Cancer Surgery: Real-World Data From the International GOSAFE Study.J Clin Oncol. 2023 Jun 30;JCO2202195. PMID: 37390383

👨‍⚕️監修医師のコメント

CCI≧7ということですが、 70~79歳で3点ですので、 残り4点となると既往歴としてはかなりの既往のある方となります。

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研究デザイン

対象

70歳以上で大腸癌の手術を受ける患者

方法

  • Frailty評価と術後3/6ヵ月のQOL(EQ-5D-3L)を記録した。
  • 術後FRは以下のように定義した。
  • Activity of Daily Living ≧5 + Timed Up & Go test <20 seconds + MiniCog >2

研究結果

QOLの評価

3~6カ月後のQOLは68.9~70.3%の患者で同等かそれ以上だった。

  • 大腸癌:72.8~72.9%
  • 直腸癌:60.1~63.9%

QOL低下と関わる因子

  • fTRST ≧2と術後合併症は術後QOL低下と関連していた。
  • ECOG PS≧2はサブグループ (直腸癌) における術後QOL低下の強い予測因子だった。

FRの評価

FRは大腸癌患者の78.6%、 直腸癌患者の70.6%から報告された。

FR低下と関わる因子

CCI≧7、 ECOG PS≧2、 重度の合併症、 fTRST ≧2、 および緩和手術は、 FRの達成を妨げる危険因子であった。

結論

高齢患者の大多数は、 大腸癌手術後に良好なQOLを経験し、 自立した生活を維持している。 患者や家族の術前カウンセリングの指針として、 これらの重要な転帰を達成できない予測因子が定義された。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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