【J Clin Oncol】高リスクのユーイング肉腫にTreoMel-HDT追加投与は有効か
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3年前

【J Clin Oncol】高リスクのユーイング肉腫にTreoMel-HDT追加投与は有効か

【J Clin Oncol】高リスクのユーイング肉腫にTreoMel-HDT追加投与は有効か
骨または他の部位に転移のある高リスクのユーイング肉腫 (EWS) の患者109名を対象に, 導入・地固め療法後にトレオスルファンとメルファラン大量化学療法 (TreoMel-HDT)を追加投与した場合の効果を検討する多施設共同非盲検無作為化比較臨床第Ⅲ相試験を実施. 高リスクのEWS患者コホート全体においてはTreoMel-HDTは有益とはいえないが, 14歳未満の小児には有益である可能性があると報告した. 本研究はJ Clin Oncol誌にて発表された.

研究デザイン

対象患者と割り付け

  • 対象は、骨または他部位に転移のあるEWS患者109人(肺転移のみの患者は除外) .
  • 導入・地固め療法後(以下参照)に、TreoMel-HDT追加投与群と, それ以上の治療を行わない群に無作為に割り付けた.
  • TreoMel-HDT群:55名
  • 対照群:54名
  • なお、 無作為割り付けは, 骨転移の数 (1個, 2~5個, 5個以上) で層別化された.

導入・地固め療法について

  • 導入療法:ビンクリスチン, イホスファミド, ドキソルビシン, エトポシドを6サイクル
  • 地固め療法:ビンクリスチン, アクチノマイシンD, シクロホスファミドを8サイクル

評価項目

  • 主要評価項目はEFSおよびOSとした.

研究結果

  • 追跡期間中央値3.3年時点のアダプティブデザインでは、 TreoMel-HDTと対照群の間にEFSの有意差はなかった (HR 0.85, 95%CI 0.55~1.32) .
  • 3年EFSは以下の通りであった..
  • TreoMel-HDT群 : 20.9% (95%CI 11.5~37.9)
  • コントロール : 19.2% (95%CI 10.8~34.4)
  • TreoMel-HDTを受けた男性は、対照群と比較してEFSが良好だった.
  • TreoMel-HDT群 : 中央値1.0年 (95%CI 0.8~2.2)
  • 対照群 : 中央値0.6年 (95%CI 0.5~0.9) .
  • 年齢が14歳未満の患者の3年EFSは、 TreoMel-HDTで良好だった.
  • TreoMel-HDT群 : 39.3% (95% CI 20.4~75.8)
  • 対照群 : 9% (95%CI 2.4~34)

原著

Koch R, et al.High-Dose Treosulfan and Melphalan as Consolidation Therapy Versus Standard Therapy for High-Risk (Metastatic) Ewing Sarcoma. J Clin Oncol. 2022 Apr 15;JCO2101942. doi: 10.1200/JCO.21.01942.

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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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