海外ジャーナルクラブ
2ヶ月前
Arundelらは、 外科的創傷の2次治癒に用いる陰圧閉鎖療法 (NPWT) により創傷治癒期間を短縮するかどうかを通常治療と比較検討した。 NPWTおよび通常治療のいずれにも適応する患者を対象に、 創傷部位、 面積、 施設により層別化し、 無作為化により割り付けた。 その結果、 完全上皮化までの治癒期間のHRは1.08 (95%CI 0.88–1.32、 p=0.47) であり、 NPWTによる治癒期間の短縮効果は認められなかった。 重篤な有害事象はNPWT群の9例、 通常治療群の5例に発生したほか、 NPWTは費用対効果の点でも通常治療に対して優れているとはいえなかった。
本研究結果は、 現在の医療現場で有効と広く認識され、 日常的に実施されている介入についても、 usual careとの比較試験を行うことで、 その真の有効性が必ずしも十分に証明されていない可能性を示唆しているように思います。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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