海外ジャーナルクラブ
3ヶ月前

Ochoa-Urreaらは、 米国および英国のてんかん患者を対象に、 てんかんによる予期せぬ突然死 (SUDEP) のリスクマーカーを前向き多施設共同観察コホート研究で検討した。 その結果、 発作時および発作後の中枢性無呼吸の持続時間延長、 独居、 全身性痙攣発作頻度が、 SUDEPリスク増加の有意な予測因子として特定された。 本研究はLancet誌において発表された。
独居はSUDEPリスクのHR>7より、 特に注意が必要です。 改善するためには社会全体の取り組みが必要となります。
SUDEPは、 てんかん関連死の主な原因である。 全身性 (特に夜間発作)、 長期にわたるてんかん、 独居が、 後方視的にリスク因子として特定されている。 一方で確定的な電気臨床的バイオマーカーは、 前向きに特定されていない。
そこで本研究では、 SUDEPのリスクマーカーを前向き多施設共同観察コホート研究で検討した。
米国の8施設および英国の1施設において、 生後2ヵ月以上で、 てんかんモニタリング室 (EMU) に入室してビデオ脳波 (EEG) モニタリングを受け、 少なくとも6ヵ月間の追跡調査を完了したてんかん (薬剤抵抗性の有無は問わない) 患者2,468例を対象として、 ベースライン時に人口統計学的データ、 電気臨床的データ、 心肺機能データが収集された。
参加者は定期的な外来診療、 電子カルテのレビュー、 および電話インタビューを通じて長期的に追跡され、 発作頻度、 服薬状況、 死亡に関する情報が収集された。
主要評価項目は、 SUDEPに至るまでの時間であった。 有意なリスク因子の評価にはCox比例ハザードモデルが用いられた。
対象患者のうち、 38例 (1.54%) がSUDEPにより死亡した (確定 12例、 可能性あり 18例、 疑いあり 8例)。 また2例で、 SUDEPに近い事象が認められた。
7,982人年の追跡期間におけるSUDEPの発生率は、 1,000人年当たり4.76件 (95%CI 3.37-6.53件) であった。
以下がSUDEPリスク増加の有意な予測因子として特定された。
HR 7.62、 95%CI 3.94-14.71
HR 3.1、 95%CI 1.64-5.87
HR 1.11、 95%CI 1.05-1.18
HR 1.32、 95%CI 1.14-1.54
ただし、 SUDEPの可能性がある症例や近い症例を除外したサブグループ解析では、 発作時の中枢性無呼吸の持続時間延長は有意ではなかった。
著者らは 「本研究は、 発作時無呼吸とSUDEPリスク増加との関連性を示した。 また、 発作中の心肺モニタリングが、 てんかんにおける死亡リスクの評価に有益である可能性も示した。 独居や痙攣発作頻度とあわせて、 中枢性無呼吸の持続時間延長 (発作後の中枢性無呼吸が14秒以上、 発作時の中枢性無呼吸が17秒以上) は、 検証可能なSUDEPリスク指標の開発に寄与しうる」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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