海外ジャーナルクラブ
2年前
Thornhillらは, 16カ国43施設で診断された528人のサル痘患者の臨床経過や転帰について報告. サル痘患者は発疹や性器病変, 粘膜病変など, 多様な皮膚・全身所見を呈することが明らかとなった. 本研究は, NEJM誌において発表された.
👨⚕️ HOKUTO監修医コメント
国内の某研究所の報告だとどうしてもその臨床像がぼんやりしてしまいますが…. このNEJMの研究がサル痘患者の臨床像をはっきりと捉えていると思います. どういう患者さんに疑わないといけないのか, また感染経路もしっかりと捉えられていると思いますのでぜひ一読ください.
2022年4月以前は, サル痘ウイルスのヒトへの感染は, 流行地であるアフリカ以外ではほとんど報告されていなかったが, 現在では世界中で症例が発生している. ただし, サル痘の感染経路, リスク因子, 臨床症状, および感染後の転帰は十分に定義されていない.
対象は、 PCR法により確認されたサル痘ウイルス感染症の患者528人. 国際共同研究グループにより, 症候, 臨床経過, 転帰が検討された.
感染者の95%で性行為による感染が疑われた
サル痘は多様な皮膚・全身所見を呈した. 従来のサル痘流行地域以外の症例が同時に確認されたことは,さらなる地域的な広がりを抑えるために,症例の迅速な特定と診断が必要である.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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