海外ジャーナルクラブ
2年前
Dermanらは, 自家幹細胞移植 (ASCT) を受けていない新規診断の多発性骨髄腫 (NDMM) 患者を対象に, エロツズマブ+ 週一回のKRd (カーフィルゾミブ, レナリドミド, デキサメタゾン) 療法併用 (Elo-KRd) の有効性を検討する多施設共同単群第Ⅱ相試験を実施. その結果, Elo-KRdにより, 高い確率で完全奏功 (sCR) , MRD陰性, 持続的な奏効が示された. 本研究はJAMA Oncol誌において発表された.
新規診断の多発性骨髄腫 (NDMM) に対し, モノクローナル抗体, プロテアソーム阻害剤, 免疫調節薬, およびコルチコステロイドから成る4剤併用療法は, 3剤併用療法と比較して無増悪生存期間 (PFS) の改善と関連付けられている.
ただし, 「最適な4剤併用療法は何か」, 「4剤併用療法によってASCTの必要性がなくなるかどうか」は不明である.
追跡期間中央値:29カ月.
ASCTを実施せずにElo-KRdを使用する MRD 適合デザインでは, 高い確率で sCRおよび/またはMRD 陰性および持続的な奏効が示された. このアプローチは, 深い奏効を維持しながら治療被曝を低減するために, MRD ガイドによる治療のデスカレーションをさらに評価することが求められる.
👨⚕️監修医師のコメント
モノクローナル抗体, プロテアソーム阻害剤, 免疫調節薬とともに治療法に加えられているコルチコステロイドという存在の大きさを改めて感じます. どの領域においてもステロイドの効果というのはしっかりと検討されないといけないと再認識しました.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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