海外ジャーナルクラブ
1年前
Grivasらは、 プラチナ製剤ベースの一次治療で病勢の進行が見られなかった切除不能な局所進行または転移性尿路上皮癌患者を対象に、 ベストサポーティブケア (BSC) に併用するアベルマブ維持療法の効果を第Ⅲ相試験JAVELIN Bladder 100で検討。 サブグループ解析の結果、 BSC+アベルマブ維持療法はBSC単独に比べ、 全生存期間 (OS) が改善し、 無増悪生存期間 (PFS) においても同様の結果が確認された。 本研究はEur Urol誌において発表された。
すでに発表されたRCTのサブグループ解析に特化した形の研究論文で、 新しい研究形式と言えると思います。 メインのRCT研究にサブグループ解析を付随させることがスタンダードかと思いますが、 しっかりとグループを見極める意味ではComprehensive Clinical Subgroup Analysesは必要な形だと思います。
JAVELIN Bladder 100試験において、 プラチナ製剤ベースの一次治療後に無増悪となったUC患者において、 アベルマブ初回維持療法+BSCがBSC単独に比べてOSとPFSを大幅に延長し、 各国での承認につながった。
プラチナ製剤ベースの1次治療で病勢の進行が見られなかった切除不能な局所進行または転移性UC患者
一次治療としてゲムシタビン+シスプラチンまたはカルボプラチンを投与後、 患者を以下の2群に割り付け
OSとPFS
BSC+アベルマブ併用群のOSのHRは、 すべてのサブグループにおいてBSC単独に対して1.0未満であった。
化学療法に対する最良の反応
PFSについても同様の観察結果が得られた。
規模が小さいことと、 いくつかのサブグループで多重度調整を行わずにポストホック評価を行ったこと。
臨床的に重要なサブグループにおけるOSおよびPFSの解析結果は、 全集団の結果と一致し、 プラチナ製剤ベースの一次治療後に増悪を認めなかったUC患者に対する標準治療としてのアベルマブ初回維持療法をさらに支持している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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