海外ジャーナルクラブ
3日前

Cohenらは、 米国において、 併存疾患を有する18~49歳の免疫正常成人における年齢層別の帯状疱疹の罹患リスクを、 併存疾患のない50~59歳の免疫正常成人を対照として後ろ向きコホート研究で評価した。 その結果、 喘息、 慢性閉塞性肺疾患 (COPD)、 うつ病、 糖尿病、 ストレス、 外傷の6つの併存疾患のいずれかを有する30~39歳の免疫正常成人では、 50~59歳の免疫正常成人と比べて帯状疱疹罹患率が有意に高かった。 本研究はClin Infect Dis誌において発表された。
疾患重症度や罹病期間などの未測定交絡が存在する可能性がありますが、 請求データでは把握が困難であるため、 本研究では薬剤使用や医療利用を代理指標として補正を試みています。
帯状疱疹は、 50歳以上の成人および免疫不全を有する患者で罹患リスクが高いことが知られている。 併存疾患を有する成人においてもリスク増加が示唆されているものの、 特に18~49歳の成人における近年のエビデンスは不足している。
2015~22年の米・医療保険請求データベース (Merative MarketScan CommercialおよびMedicare Supplemental) を用いた後ろ向きコホート研究で、 併存疾患 (喘息、 慢性腎臓病 [CKD]、 COPD、 うつ病、 糖尿病、 ストレス、 外傷) を有する18~49歳の免疫正常成人における年齢層別の帯状疱疹罹患率を、 併存疾患のない50~59歳の免疫正常成人と比較評価した。
併存疾患のない50~59歳の免疫正常成人を対照とした帯状疱疹の調整罹患率比 (aIRR) では、 非劣性マージン (95%CIの下限が0.62) が事前に設定された。 aIRRは、 同等 (aIRRの95%CI下限>0.62かつ≦1.0)、 有意に高い (同>1.0)、 または結論不能 (それ以外の結果) に分類された。
帯状疱疹罹患の定義は、 診断コードに加えて経口抗ウイルス薬の投与 (±7日) とした。 感度分析では、 併存疾患の数 (1、 2、 または3以上) 別に帯状疱疹の罹患率を検討した。
喘息 (aIRR 1.19 [95%CI 1.10-1.29])、 COPD (aIRR 1.31 [95%CI 1.22-1.40])、 うつ病 (aIRR 1.31 [95%CI 1.22-1.40])、 糖尿病 (aIRR 1.18 [95%CI 1.06-1.32])、 ストレス (aIRR 1.28 [95%CI 1.11-1.47])、 外傷 (aIRR 1.25 [95%CI 1.17-1.34]) のいずれかを有する30~39歳の免疫正常成人では、 50~59歳の免疫正常成人と比べて帯状疱疹罹患率が有意に高かった。
また、 50~59歳においてもCKDの併存により帯状疱疹の罹患率が有意に増加した (aIRR 1.50 [95%CI 1.28-1.77])。
感度分析では、 併存疾患の数および年齢の増加に伴い帯状疱疹の罹患率が増加する傾向が示された。
著者らは 「本研究により、 特定の併存疾患を有する30歳以上の免疫正常成人では、 50~59歳の免疫正常成人と比べて帯状疱疹罹患リスクが高いことが示された」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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