海外ジャーナルクラブ
2年前
Burns MLらは, 心臓以外の外科手術を受けた入院患者を対象に, 麻酔科医の責任範囲の重複が患者転帰にどのように影響するかを後ろ向きマッチドコホート研究で検討. その結果, 麻酔科医の担当手術数が, 患者の合併症罹患率および死亡率の増加と関連することが示唆された. 本研究は, JAMA Surg誌において発表された.
本邦と米国ではnurse anesthetists (麻酔専門看護師) が麻酔に関与しているかどうかで全く状況が違います. また、 本研究ではレジデントが関与した麻酔ケースの多くがexcludeされています. 本研究結果はそもそもnurse anesthetistsの質の問題なのか, 麻酔科医の掛け持ち麻酔数の増加が問題なのか, 結果をそのまま日本に置き換えることが現時点では困難です.
最近の研究では, 外科医の責任範囲や看護師と患者の人員比率の重複が転帰に及ぼす影響について調査されているが, 麻酔科医の担当範囲の重複と患者の転帰との関連については, 未解決のままである.
本研究の知見は, 麻酔科医による担当手術数の増加が, 手術患者の罹患率および死亡率の増加と関連することを示唆している. したがって, 周術期チームモデルにおけるスタッフ比率の潜在的な影響は, 臨床的な取り組みにおいて考慮されるべきであろう.
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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