海外ジャーナルクラブ
6ヶ月前

Kwakらは、 多剤耐性結核に対するリネゾリドの最適投与戦略を明らかにするため、 リネゾリドを含む短期経口レジメンによる多剤耐性/リファンピシン耐性結核治療に関する無作為化比較試験・前向きコホート研究について、 個別患者データメタ解析を実施した。 その結果、 リネゾリド600 mg/日を16週間、 その後300 mg/日を8週間投与する戦略が、 有効性と安全性の両面から最適である可能性を示した。 試験結果はEur Respir J誌に発表された。
この研究の限界は、 MICや薬物動態など治療効果に関わる重要なデータを含められず、 減量タイミングの妥当性検証が不十分であり、 研究の偏りや併用薬・合併症などの交絡因子を調整できなかった点にあります。
多剤耐性およびリファンピシン耐性結核に対するリネゾリドの最適な投与戦略は、 依然として明らかでない。 そこで本研究では、 最適なリネゾリド投与戦略を明らかにするため、 個別患者データメタ解析を実施した。
PubMed、 Embase、 Scopusを用いて、 2023年8月31日までに発表された、 リネゾリドを含む短期経口レジメンによる多剤耐性/リファンピシン耐性結核治療に関する無作為化比較試験および前向きコホート研究を検索した。
患者をリネゾリドの投与パターンに基づいて以下の4群に分類し、 治療成功までの時間、 およびGrade3以上の有害事象について、 Fine-Gray部分ハザードモデルを用いて解析した。
8件 (無作為化比較試験4件、 前向き研究4件) を解析対象とし、 合計945例の患者を4群に分類した。
治療成功率はそれぞれ第1群で59.1%、 第2群で90.4%、 第3群で91.3%、 第4群で96.0%であった。
第2群と比較して、 第1群 (調整済み部分ハザード比 (SHR) 0.24、 95%CI 0.08–0.71) および第3群 (SHR 0.36、 95%CI 0.16–0.81) は治療成功率が有意に低かった。
第4群は治療成功率において第2群と有意差はなかった (SHR 0.57、 95%CI 0.23–1.43) が、 Grade3以上の有害事象の発生率は有意に高かった (SHR 2.29、 95%CI 1.37–3.83)。
著者らは、 「リネゾリド600 mg/日を16週間、 その後300 mg/日を8週間投与する戦略は、 有効性と安全性の両面からみて、 多剤耐性/リファンピシン耐性結核治療における最適な投与法である可能性がある」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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