HOKUTO編集部
9日前

既治療の慢性リンパ性白血病 (CLL) /小リンパ球性リンパ腫 (SLL) を対象に、 固定期間の非共有結合型ブルトン型チロシンキナーゼ (BTK) 阻害薬ピルトブルチニブとベネトクラクス+リツキシマブ (VR) の併用療法 (PVR) の有効性と安全性をVRと比較した第Ⅲ相無作為化比較試験BRUIN CLL-322の事前に規定された中間解析の結果から、 無増悪生存期間 (PFS) の有意な延長が示された。 米・Dana-Farber Cancer InstituteのMatthew S. Davids氏が発表した。
CLLでは1次治療として共有結合型BTK阻害薬 (cBTKi) を投与し、 進行時にVRに切り替える治療が一般的である。 しかし、 cBTKi既治療例でのVRのデータは限られている。
ピルトブルチニブは唯一の承認されている非共有結合型BTK阻害薬で、 cBTKi既治療例や未治療例、 再発・難治例を含む幅広い患者で有効性が示されている。
BRUIN CLL-322試験は、 再発・難治性CLL、 特にcBTKi既治療のCLLにおいて、 BTKとBCL2の二重阻害と抗CD20抗体の組み合わせるによる相乗効果によって、 より深い奏効と予後改善が得られるかどうか検証するため計画された。
再発・難治性CLL/SLL患者639例が以下の2群に1:1で無作為に割り付けられた。
del(17p)の有無とcBTKiによる治療歴の有無で層別化した。 また非共有結合型BTKiおよびBCL2阻害薬の前治療歴がある患者は除外した。
主要評価項目は独立評価委員会 (IRC) の評価によるPFS。 データカットオフは2026年2月2日だった。
追跡期間中央値27.3ヵ月の結果、 ITT集団において、 PVR群ではIRC評価PFSでVR群に対する優越性を示し、 進行・死亡リスクを45%低減した (HR 0.547 [95%CI 0.400-0.748]、 両側p=0.0001)。
24ヵ月PFS率はPVR群で86.9%、 VR群で71.8%だった。
またPVR群におけるPFSベネフィットは、 進行によるcBTKi中止例を含むcBTKi既治療例やdel(17p)/TP53変異例など事前に規定されたサブグループでも一貫して認められた。
次治療までの期間 (TTNT) についてもPVR群で改善が認められた (HR 0.498 [95%CI 0.352-0.704])。全生存期間 (OS) のデータはimmatureだった (HR 0.891 [95%CI 0.568-1.398])。
探索的評価項目である治療終了時の末梢血の微小残存病変 (MRD) の解析では、 MRD 4が陰性の割合がPVR群で86% (101/117)、 VR群で61% (71/117) と、 PVR群で有意に高いことが示された (p<0.0001)。
全GradeのAEの発現率は、PVR群で99.7%、 VR群で98.1%であり、 Grade≧3のAEの発現率はそれぞれ78.8%、 73.0%で同程度だった。
Grade≧3の好中球減少はPVR群で50.3%、 VR群で43.7%、 腫瘍崩壊症候群はそれぞれ0.9%、 3.9%、 全Gradeの心房細動/粗動はそれぞれ3.5%、 2.6%に認められた。 治療関連AEによる中止率もPVR群が5.4%、 VR群が5.1%と両群で同程度だった。
Davids氏は 「BR UIN CLL-322は、 cBTKi既治療例を含む再発・難治性CLL患者において標的治療の固定期間レジメンを評価した初の第Ⅲ相無作為化比較試験である。 その事前に規定された中間解析の結果から、 既治療CLLの患者においてPVRが新たな標準治療の選択肢となる可能性が示された」 と結論付けた。
📖【BRUIN CLL-313】未治療CLL/SLL、 ピルトブルチニブでPFS改善
📖【JCO】cBTKi治療歴のあるCLL/SLL、 ピルトブルチニブでPFS改善(BRUIN CLL-321)
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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