【JAMA Intern Med】非機能性副腎腺腫が全死亡増加と関連
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1年前

【JAMA Intern Med】非機能性副腎腺腫が全死亡増加と関連

【JAMA Intern Med】非機能性副腎腺腫が全死亡増加と関連
Patrovaらは、 非機能性副腎腺腫と死亡率の関係を後ろ向き登録ベース症例対照研究で検討。 その結果、 非機能性副腎腺腫が全死因死亡率および心血管疾患と癌の死亡率の増加と関係していることが明らかとなった。 本研究はJAMA Intern Med誌において発表された。 

📘原著論文

Mortality in Patients With Nonfunctional Adrenal Tumors. JAMA Intern Med. 2023 Aug 1;183(8):832-838. PMID: 37358871

👨‍⚕️監修医師のコメント

非機能性と診断された患者群の中に機能性が隠れていることが示唆しています。 Guidelineの変更に影響を与える可能性が十分あります。


背景

非機能性副腎腺腫が死亡率の増加と関係するかどうかは不明である。

研究デザイン

対象

  • 症例群:2005~19年に非機能性副腎腺腫と診断され、 死亡または2020年まで追跡された患者 (1万7,726例)
  • 対照群:非機能性副腎腺腫のない者 (12万4,366例)

主要評価項目

併存疾患および社会経済的因子で調整後の全死因死亡率

副次評価項目

心血管疾患および癌による死亡率

研究結果

主要評価項目

全死因死亡率

追跡期間中央値6.2年で、 全死因死亡率は症例群の方が対照群よりも高かった。

  • HR 1.43、 95%CI 1.38-1.48
  • aHR 1.21、 95%CI 1.16-1.26

性差と全死因死亡率の関係

非機能性副腎腺腫と全死因死亡率との関連は、 女性と男性で同様だった。

  • 女性:aHR 1.22、 95%CI 1.15-1.28
  • 男性:aHR 1.19、 95%CI 1.11-1.26
  • 男女ともP<0.001

年齢と全死因死亡率

非機能性副腎腺腫と全死因死亡率との関連は、 65歳未満の方が65歳以上よりも大きかった。

  • 65歳未満:aHR 1.44、 95%CI 1.31-1.58
  • 65歳以上:aHR 1.15、 95%CI 1.10-1.20

副次評価項目

症例群は対照群に比べて、 心血管疾患による死亡率 (aHR 1.21、 95%CI 1.13-1.29) および癌による死亡率 (aHR 1.54、 95%CI 1.42-1.67) も高かった。

結論

非機能性副腎腺腫は全死因死亡率、 および心血管疾患・癌の死亡率の増加と関連していることが示唆された。 その増加は65歳未満においてより顕著であった。

こちらの記事の監修医師
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HOKUTO編集部
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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