海外ジャーナルクラブ
13日前

Parodisらは、 全身性エリテマトーデス (SLE) 患者を対象に、 非侵襲的に疾患活動性や症状負荷を反映する代謝シグネチャを同定することを目的として、 呼気メタボロミクスによる症例対照研究を実施した。 その結果、 呼気中の揮発性有機化合物 (VOC) からなる代謝シグネチャが、 SLEにおける疾患活動性や疲労などの症状負荷などと関連する代謝状態を反映している可能性が示された。 本研究はAnn Rheum Dis誌において発表された。
比較的小規模かつ疾患活動性が低いSLE患者を主とするコホートを対象としており、 臨床試験に登録される集団や分子標的治療の適応となる集団を含むより広範なSLE集団への一般化には限界があります。
SLEは、 顕著な臨床的異質性と症状負荷を伴う複雑な自己免疫疾患である。 SLEの生物学的知見は蓄積されつつあるものの、 疾患活動性をモニタリングするための高感度で非侵襲的なバイオマーカーは依然として十分に確立されていない。
そこで本研究では、 SLEにおける呼気メタボロームの特徴を明らかにし、 VOCと疾患活動性や疲労などの臨床的特徴との関連を検討した。
SLE患者30例および年齢・性別をマッチさせた健常対照者30例を対象に、 ReCIVA呼気サンプラーを用いて呼気を採取し、 熱脱着ガスクロマトグラフィー・質量分析法により解析した。
高分解能ライブラリを用いてVOCを同定し、 信頼度レベルに基づいて分類した。 疾患活動性指標、 疲労スコア、 SLE寛解の定義、 およびループス低疾患活動状態を含む臨床アウトカムおよび患者報告アウトカムとの関連を評価した。
検出された1,433種類のVOCのうち、 539種類がバックグラウンド値を上回り、 呼気由来と判断された。 特徴的な呼気メタボロミクスシグネチャにより、 SLE患者と健常対照者の識別が可能であり、 さらにSLEの疾患活動性および疲労に基づく患者層別化が可能であった。
解析の結果、 5つのVOCクラスターが同定された。
著者らは 「本研究は、 SLEにおける呼気メタボロームを初めて特徴付けた研究である。 VOCシグネチャは、 免疫代謝異常、 酸化ストレス、 および腸管バリア機能の健全性を反映していた。 呼気オミクスは、 SLEにおける疾患活動性および症状負荷を非侵襲的にモニタリングする手段となり得る」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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