海外ジャーナルクラブ
14日前

Kimらは、 韓国の75-85歳高齢者における大腸内視鏡と大腸癌発症との関連を、 全国規模のコホート研究で検討した。 その結果、 大腸癌は大腸内視鏡実施群で2.8%、 非実施群で3.7%に発症。75-79歳では大腸内視鏡実施は大腸癌発症リスク低下と関連した (aHR 0.75) 一方で、 80-85歳では関連は認められなかった。 研究結果はGastrointest Endosc誌に発表された。
80-85歳ではaHR 0.77 (95%CI 0.57-1.03) と点推定値はリスク低下側にあり、 有益性が消失したというより症例数不足で有意差を検出できなかった可能性があります。
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大腸癌の発症率は加齢とともに上昇する一方で、 75歳以上の高齢者における大腸内視鏡の有益性は、 余命の短さと検査に伴うリスクを理由に議論が続いている。 本研究では75-85歳を対象に、 大腸内視鏡の実施と大腸癌発症との関連を評価した。
韓国国民健康保険サービスのデータベース (2004-20年) を用いた全国規模の研究であり、 対象は75-85歳で、 大腸内視鏡実施群と非実施群に1:1で傾向スコアマッチングされ、 マッチング後は各群1万9,005例が解析対象となった。
年齢・性別で層別化し、 Cox比例ハザードモデルで新規大腸癌発症に対する調整ハザード比 (aHR) を推定した。
大腸癌は、 実施群で2.8%、 非実施群で3.7%に発症した。
75-79歳では、 大腸内視鏡実施は大腸癌発症リスクの有意な低下と関連していた (aHR 0.75、 95%CI 0.66-0.84)。
80-85歳では、 大腸癌発症リスク低下との有意な関連は確認できなかった (aHR 0.77、 95%CI 0.57-1.03)。
80歳代前半における有益性の減弱は、 女性で最も顕著であった (aHR 1.32、 95%CI 0.81-2.15)。
修正可能な因子のうち、 一貫して大腸癌発症リスク上昇と関連したのは飲酒だけであった。
著者らは、 「大腸内視鏡検査は、 75-79歳では大腸癌発症率の低下と関連していたが、 80-85歳ではその関連は認められず、 特に女性では予防効果の減弱が顕著であった。 これらの結果は、 高齢者における大腸癌検診実施に際しては、 余命および競合リスクを考慮し個別化された判断が必要であることを示している」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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