海外ジャーナルクラブ
8ヶ月前

Nongらは、 成人2型糖尿病に対する薬剤のベネフィットおよび有害事象に関する最新エビデンスを提供することを目的に、 リビング・システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。 その結果、 中~高程度の確実性で、 SGLT-2阻害薬、 GLP-1受容体作動薬、 フィネレノンの心血管および腎臓への有益性が確認された。 体重減少に効果的な薬剤はチルゼパチド、 orforglipronであった。 試験結果はBMJ誌に発表された。
本論文は living systematic review (通常のレビュー論文とは異なり、 一度出版された後も定期的にアップデートされる点が特徴) の初版であり、 BMJ Rapid Recommendationおよび他のliving臨床ガイドラインと連携しています。
本研究は、 成人2型糖尿病に対する薬剤の主要なベネフィット、 有害事象、 不確実性に関する最新のエビデンスを提供することを目的としている。
本研究は、 頻度主義的ランダム効果モデルおよびGRADEアプローチを用いた、 リビング・システマティックレビューおよびネットワーク・メタ解析の初版であり、 今後は年2回以上更新していく。 MedlineとEmbaseをデータソースとし、 今回は2024年7月31日までに検索を行った。 対象は、 標準治療、 プラセボ、 または他の薬剤との比較を行った24週間以上の無作為化比較試験とした。
本研究には869試験49万3,168例 (2022年10月以降に53試験を追加) の結果を含み、 13クラスの薬剤 (63剤) と26のアウトカムについて報告されている。
ベネフィットに関しては、 中~高程度の確実性で、 SGLT-2阻害薬、 GLP-1受容体作動薬、 フィネレノン (慢性腎疾患を有する患者での処方) による、 心血管および腎臓への有益性が確認された。
体重減少に効果的な薬剤は、 チルゼパチド (平均差 -8.63kg、 95%CI -9.34~-7.93kg;中程度の確実性) とorforglipron (平均差 -7.87kg、 95%CI -10.24~-5.50kg;低い確実性) であった。
薬剤の絶対的ベネフィットは、 心血管および腎アウトカムのベースラインリスクにより異なる。
各薬剤の有害事象に関するエビデンスは以下の通りであった。
糖尿病関連合併症 (神経障害、 視覚障害など) への影響については、 確実性が低~非常に低いエビデンスしか存在しない。
GLP-1受容体作動薬が認知症を減少させるかについては不確実性がある (OR 0.92、 95%CI 0.83~1.02;低い確実性)。
著者らは、 「本リビング・システマティックレビューは、 SGLT-2阻害薬、 GLP-1受容体作動薬、 フィネレノン、 チルゼパチドを含む成人2型糖尿病に対する薬剤の心血管、 腎臓、 体重減少へのベネフィット、 有害事象について、 包括的なサマリを提供するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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