海外ジャーナルクラブ
3ヶ月前

Wangらは、 両側性感音難聴を有する人工内耳挿入児を対象に、 インプラント前に取得した脳MRI由来の神経解剖学的特徴を中心に、 深層転移学習 (DTL) を用いて術後の音声言語発達を予測することを、 多施設共同の診断研究として検討した。 その結果、 DTLモデルは従来の機械学習 (ML) モデルと比較して、 音声言語発達の予後を高精度に識別できることが示された。 本研究は、 JAMA Otolaryngol Head Neck Surg誌において発表された。
施設間で異なるアウトカム指標を調整する必要があったために高改善/低改善という二値分類および中央値分割法を用いた結果、 中等度の改善を示した小児を十分に区別できなかった点はlimitationです。
人工内耳は、 高度から重度の感音難聴児において音声言語能力を大きく改善するが、 その効果には個人差が大きい。 また年齢や残存聴力では、 個々の児の言語発達予後を正確に予測することは困難である。
対象は、 米国・オーストラリア・香港の3施設において、 2009年7月~2022年3月に登録された人工内耳挿入児278例 (英語、 スペイン語、 広東語話者) だった。 全例で人工内耳挿入術前に3次元脳MRIを実施し、 術後1~3年時点における音声言語発達 (高改善群 vs 低改善群) の予測精度、 感度および特異度を評価した。
278例のうち、 137例 (49.3%) が女児であり、 人工内耳挿入時の平均年齢は25.7ヵ月だった。
DTL予測モデルは以下の成績を示した。
すべての指標において、 DTLモデルは従来のMLモデルを上回る性能を示した。
著者らは、 「本研究は、 インプラント前MRIに基づく神経解剖学的情報を活用したDTLモデルが、 人工内耳挿入児の音声言語発達を高精度に予測可能であることを示した。 改善度が低いと予測される症例を特定することで、 言語能力向上のための早期かつ個別化された介入が可能になる」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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