FGFR2b過剰発現の未治療進行胃癌、bemarituzumab併用でOS改善:FORTITUDE-101
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HOKUTO編集部

7ヶ月前

FGFR2b過剰発現の未治療進行胃癌、bemarituzumab併用でOS改善:FORTITUDE-101

FGFR2b過剰発現の未治療進行胃癌、bemarituzumab併用でOS改善:FORTITUDE-101
FGFR2b過剰発現の切除不能・局所進行または転移性胃癌・食道胃接合部癌 (G/GEJC) への1次治療として、 ファースト・イン・クラスの抗FGFR2b抗体bemarituzumab (BEMA) +mFOLFOX6の有効性および安全性を評価した国際多施設共同第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験FORTITUDE-101の主解析において、 OSが有意に改善した一方で、 より長期の記述的追跡解析において、 この効果の減弱が認められた。 韓国・Yonsei University College of MedicineのSun Young Rha氏が発表した。

背景

第Ⅱ相FIGHT試験でBEMA+化学療法の有望な結果が報告済

FGFR2bを過剰発現する進行G/GEJC患者を対象とした第Ⅱ相プラセボ対照無作為化比較試験FIGHTにおいて、 bemarituzumabはmFOLFOX6*との併用療法で有望な結果を示した¹⁾。 これを受け、 今回、 同併用療法に関する検証的な第Ⅲ相試験FORTITUDE-101が実施された。

*オキサリプラチン+レボホリナート+フルオロウラシル

試験の概要

対象はFGFR2b過剰発現の未治療進行胃・食道胃接合部癌患者

対象は、 未治療*でFGFR2bを過剰発現 (中央検査により免疫組織化学染色 [IHC] で2+/3+が腫瘍細胞の10%以上) した切除不能・局所進行または転移性G/GEJC患者であった。 HER2陽性患者は除外された。

当初、 包含基準であるFGFR2bの過剰発現は、 「IHCで腫瘍細胞の割合 (%) によらず2+/3+」 と定義されていたが、 その後、 割合が 「10%以上」 に改訂された。

*1サイクルのmFOLFOX6による治療は許容された

BEMA併用とプラセボ併用を比較評価

FGFR2b過剰発現*患者547例が登録され、 うち投与を受けた542例が以下の2群に1 : 1で無作為に割り付けられた (症例数は有効性解析集団** / 安全性解析集団の順に記載)。

  • BEMA群 : 159例 / 275例
bemarituzumab (15mg/kgを隔週投与+サイクル1の8日目に7.5 mg/kgを投与) +mFOLFOX6
  • 対照群 : 165例 / 267例
プラセボ+mFOLFOX6
*割合を問わずIHCで2+/3+
**IHCで2+/3+が10%以上

主要評価項目はOS

主要評価項目は全生存期間 (OS)、 主な副次評価項目は無増悪生存期間 (PFS)、 客観的奏効率 (ORR)、 安全性であった。

データカットオフを2024年12⽉9⽇とした本研究は事前に規定された中間解析であったが、 主要評価項目が達成されたことから、 主解析とされた。 また、 データカットオフを2025年6⽉20⽇とした記述的追跡解析も併せて実施された。

試験の結果

患者背景は概ね一致

有効性解析集団において、 ベースライン時の年齢中央値はBEMA群が62歳 (範囲 25-82歳)、 対照群が62歳 (同 27-83歳)、 転移性病変ありはそれぞれ96%、 95%、 肝臓への転移は36%、 37%、 Lauren分類でびまん型はいずれも22%、 PD-L1 CPS≥5は37%、 38%、 mFOLFOX6の治療歴ありは47%、 42%であった。

mOSは有意に改善、 死亡リスク39%低減

追跡期間中央値11.8ヵ月におけるOS中央値は、 BEMA群が17.9ヵ月 (95%CI 13.0-20.8ヵ月) であり、 対照群の12.5ヵ月 (同 10.5-14.7ヵ月) と比べて有意に改善した (HR 0.61 [同 0.43-0.86]、 p=0.005)。

BEMA群におけるOSのベネフィットは、 事前に規定されたサブグループの多くで一貫していた。

mPFSを有意に改善も、 ORRでは両群間に差を認めず

追跡期間中央値11.1ヵ月におけるPFS中央値は、 BEMA群が8.6ヵ月 (95%CI 7.5-9.5ヵ月) であり、 対照群の6.7ヵ月 (同5.6-7.6ヵ月) と比べて有意に改善した (HR 0.71 [同 0.53-0.95]、 p=0.019)。

一方で、 ORRはBEMA群が45.9% (95%CI 38.0-54.0%)、 対照群が44.8% (同37.1-52.8%) と両群間で有意差は認められなかった (p=0.90)。

記述的追跡解析でOSベネフィット減弱

さらに追跡期間中央値19.4ヵ月におけるより長期の記述的追跡解析の結果、 OS中央値は、 BEMA群が14.5ヵ月 (95%CI 13.0-17.9ヵ月)、 対照群が13.2ヵ月 (同 10.9-14.7ヵ月) であり (HR 0.82 [同 0.62-1.08])、 主要評価項目と比べて治療効果の減弱が認められた。

安全性プロファイルは管理可能

BEMA群において25%以上に発現した主な有害事象 (AE) は、 視力低下、 点状表層角膜炎、 貧血、 好中球減少、 悪心、 角膜上皮障害、 およびドライアイであった。 Grade3以上の治療中に発現した有害事象 (TEAE) 発現率は、 BEMA群が対照群と比べて高率であり、 とくに角膜関連のAEが主な原因であった。

bemarituzumab投与患者のうち、 17週以上の眼科的フォローアップが行われた例では、 Grade3以上の角膜関連AEの90%が軽度 (Grade1以下) まで回復した。 角膜関連AEは発現が遅く、 徐々に改善する傾向を示し、 視力低下については角膜所見よりも早期に回復がみられた。

結論

FORTITUDE-102試験の結果が待たれる

Rha氏は 「本研究において、 BEMA併用によりOSは有意に改善したものの、 より長期の記述的追跡解析では、 この効果の減弱が認められた。 本試験および今後実施予定の第Ib/III相試験FORTITUDE-102により、 G/GEJCにおけるbemarituzumab併用の有用性がさらに明確になると考えられる」 と報告した。

出典

¹⁾ Gastric Cancer. 2024 May;27(3):558-570.

関連レジメン

FOLFOX

フルオロウラシル + レボホリナート + オキサリプラチン
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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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