寄稿ライター
12ヶ月前
もうすぐ確定申告の時期ですね。 緊急連載 「医師による医師のための確定申告」 の2回目では、 具体的な時短術などについてご説明していきます。
確定申告は様々な方法で行えますが、 国税庁の 「確定申告書等作成コーナー」 から行うのが基本です。 解説を見ながら1つ1つ入力していけば何とか作れるようになっています。
「何とか」 としたのは、 いくつか分かりにくい点や落とし穴があるからです。 そういった点をピックアップしていきましょう。
サイトを開くと、 上記のような選択肢が出てきます。 作成途中でデータを保存でき、 完成したデータを保存しておけば、 翌年にもそのデータを再利用できます。 例えば株式の損失があった場合など、 入力せずとも翌年に繰越することができるわけです。
「作成開始」 を選択すると、 上記のような選択肢が出てきます。 どれを選んでもいいのですが、 おすすめはマイナンバーカードを利用したe-Taxです。 というのは、 マイナンバーカードがあれば、 「マイナポータル連携」 を利用して入力の多くを自動化できるためです。
連携の対象項目は年々増加し、 2024年には上記に対応する予定です。 特に 「給与所得の源泉徴収票」 が今年から新たに追加される予定で、 外勤しまくっている人には朗報です。
医師は会社員に比べて給与が高く、 ふるさと納税を何十か所もやっている人も多いです。 こうした入力の手間を省けたり、 証明書をなくして損をするミスを防げたりするのが大きな利点です。
マイナポータル連携の注意点は、 以下の通りです。
(今年から対象となった 「給与所得の源泉徴収票」 は特に注意が必要)
事前設定は面倒ですが、 確定申告は毎年のこと。 余裕をもって準備できるといいですね。 詳しくは、 国税庁の特設ページをご覧下さい。
確定申告は項目が多いので、 自分が何をやっているのか迷子になりがちです。 まずは全体像を把握してみましょう。 サイトの利用規約に同意すると、 次のような画面が出てきます。
普通の勤務医の先生は、 一番左側の 「所得税」 を選択しましょう。 不動産投資をしている方や、 講演料や執筆料などの副収入が多くて経費計上をしっかりしたい方、 副収入があるけどよく分からない方は、 「決算書・収支内訳書 (+所得税) 」 を選択しましょう。
詳細は次回述べますが、 副収入が20万円以上だと申告の必要性があり、 事業所得にできるかどうかは年間300万円以上というのが基準です。
詳細な入力は、 上記のようなタブが上部に出てきます。 大きく分けると、 以下の3パートに分かれており、 順々に入力していく形になります。
確定申告は翌年の2/16~3/15 (消印有効) が期限です。 コロナ禍では延期されましたが、 少なくとも今年は延長されないでしょう。 消印有効なので、 ギリギリの場合は、 24時間営業の新宿郵便局に駆け込むのもアリかもしれません。
遅れると無申告加算税、 延滞税がかかりますので、 出来る限り余裕をもってやりましょう。 ちなみに、 期限前でもe-Taxや郵送で提出可能です。 税務署が預かっている状態となり、 2/16に自動受理されますのでご安心ください。
いかがでしたでしょうか。 今回のTake Home Messageは
となります。 次回は各種控除の中で見落としがちな項目についてご説明します。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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