海外ジャーナルクラブ
12ヶ月前
Jingらは、 再発または難治性のB細胞性急性リンパ性白血病(B-ALL)の小児患者を対象に、 CD19標的CAR-T細胞とCD22標的CAR-T細胞を連続投与した場合の有効性と安全性を、 単施設単群第Ⅱ相試験で検討した。 その結果、 CAR-T細胞の連続投与は許容できる毒性プロファイルで、 深く持続的な反応をもたらすことが示された。 本研究は、 Lancet Oncol誌において発表された。
臨床研究全体に言えることですが、 中国で試してその後に世界へ、 と言う流れが出来つつあります。 第Ⅲ相試験の成果が待たれます。
小児の再発または難治性B-ALLにおいては、 CD19 CAR-T細胞療法後に再発が頻繁に発生する。
CD19およびCD22陽性率が95%を超え、 全身状態(ECOG PS)が0-2の1~18歳の再発または難治性B-ALL患者:81例
初回投与から3ヵ月後の客観的奏効率
寛解期間、 無イベント生存期間 (EFS)、 無病生存期間 (DFS)、 全生存期間 (OS)、 安全性、 薬物動態、 B細胞数
主要評価項目
3ヵ月時点で、 目標用量を投与された62例中60例 (97%) に客観的奏効が認められた。
副次評価項目
CAR-T細胞の増幅
CAR-T細胞の増幅は全例で観察され、 中央値はCD19 CAR-T細胞投与後9日 (IQR 7-14)、 CD22 CAR-T細胞投与後12日 (IQR 10-15) にピークを示した。
CD22 CAR-T細胞投与から30日後までの間に頻度の高かったgrade3/4の有害事象
CD22 CAR-T細胞投与後30日以上経過後におけるgrade 3以上の非血液学的有害事象
grade 3以上の非血液学的有害事象は8% (79例中6例) に発現した。
治療に関連した死亡
治療に関連した死亡は発生しなかった。
CD19およびCD22 CAR-T細胞療法の逐次投与は許容可能な毒性プロファイルで、 深く持続的な反応をもたらすことが示された。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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