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161日前

【MRAの違い】ケレンディア®の特徴について|選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬

2022年5月25日、 非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬 (MRA) として、 初めて糖尿病合併CKDに対する適応を有する薬剤である「ケレンディア®錠 (フィネレノン)」 が薬価収載されました.今回はMRAについてまとめてみたいと思います.
MRA:Mineral corticoid Receptor Antagonist

MRAとしての分類

MRAに分類される薬剤は①ミネラルコルチコイド受容体(MR)への選択性、 ②薬剤構造 (ステロイドor非ステロイド骨格)の2点から第一~第三世代に分けられます. 今回薬価収載されたケレンディア®は第三世代MRAに該当します.

MR:Mineral corticoid Receptor

1)第一世代 |アルダクトンA®

①MRの選択性低い  ②ステロイド骨格

第一世代に分類されるアルダクトン®AはMRへの選択性が低く、 アンドロゲン、 グルココルチコイド、 プロゲステロン、 エストロゲンなどの各受容体も阻害してしまいます.

2)第二世代|セララ®

①MRの選択性高い  ②ステロイド骨格 

MRへの選択性を高めたのが第二世代に分類されるセララ®です. しかし、ステロイド骨格を有することには変わりがないため、他の受容体への影響はなくすことができませんでした.

3)第3世代|ミネブロ®、ケレンディア®

①MRの選択性高い  ②非ステロイド骨格

そこでステロイド骨格を持たずMRにのみに結合するよう改善したのが、 第三世代MRAであるミネブロ®やケレンディア®になります.

ケレンディア®の作用機序

遠位尿細管でMRが活性化されるとナトリウムの再吸収が促進され、 その代わりにカリウムの排泄、 体液の貯留が進みます. また、 MRは腎糸球体、 心臓、 血管等全身に広く発現しており、 過剰に活性化されることで心臓や腎臓の炎症・線維化を引き起こします.  ケレンディアはMRに結合することでアルドステロンの過剰な働きを抑制し、 腎臓や心臓に対する保護作用を発揮することが期待されています. 

他のMRAとは異なる適応

他のMRAは高血圧や心不全等の適応を有していますが、 ケレンディア®はそれらの適応を取得しておらず、 「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病」に対する適応のみになっています.

但し書きとして 「末期腎不全」 「透析施行中」の患者は除くと記載されおり、 eGFRが15mL/分/1.73m²未満の患者は投与対象外となっています. 臨床試験に含まれず使用経験がないこと、 高K血症のリスクが上昇すること、 投与早期のeGFR低下が認められていることが理由です. 

参考資料

💊 ケレンディア錠10/20mg 添付文書

📝 ケレンディア錠 インタビューフォーム

💊 アルダクトンA細粒10% 錠25/50mg

💊 セララ錠25/50/100mg

💊 ミネブロ錠1.25/2.5/5mg

💊 ミネブロOD錠1.25/ 2.5/ 5mg

最終更新:2022年6月10日
執筆:ぺんぎん薬剤師 @penguin_pharm
監修:聖路加国際病院救急部 清水真人

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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