HOKUTO編集部
5日前

JAK阻害薬 (JAKi) 未投与の骨髄線維症 (MF) に対するselinexor+JAK阻害薬ルキソリチニブ併用療法の有効性および安全性について、 プラセボ+ルキソリチニブを対照に評価した第Ⅲ相二重盲検プラセボ対照無作為化比較試験SENTRYの結果から、 併用療法は24週時点での35%以上の脾臓容積減少 (SVR35) を有意に改善した。 米・Mount Sinai Tisch Cancer InstituteのJohn Mascarenhas氏が発表した。 同試験の詳細は、 J Clin Oncol.誌2026年6月2日オンライン版¹⁾に掲載された。
骨髄線維症はルキソリチニブなどのJAK阻害薬が標準1次治療だが、 35%以上の脾臓容積減少 (SVR35) を達成するのは約1/3にとどまる。
XPO1阻害薬selinexorはMFで生物学的活性を示し、 前臨床モデルでルキソリチニブとの相乗効果が報告されている。
対象は、 脾容積≥450cm³、 DIPSS 中間リスク1 以上、 症候性 (MSAF v4.0平均症状スコア≧5または総症状スコア[TSS]≧12)、 血小板≥100×10⁹/LのJAKi未投与MF 患者だった。 353例を以下の2群に2 : 1の割合で無作為に割り付けた。
主要評価項目は24週時点のSVR35と絶対TSS変化 (疲労を除く) だった。
24週時点のSVR35は、 selinexor+ルキソリチニブ群の49.8%に対し、 プラセボ+ルキソリチニブ群では28.0%だった (OR 2.58 [95%CI 1.60-4.17]、 片側p<0.0001)。 反応は早期かつ持続的で、 12週でそれぞれ49.4%/20.3%、 36週で46.9%/23.0%だった。 24週の脾容積平均変化は-40.0%/-26.7%だった。
24週時点の絶対TSS変化はselinexor+ルキソリチニブ群-9.9、 プラセボ+ルキソリチニブ群-10.9で、 両群間に有意差はなかった (p=0.825)。
一方、 全生存期間 (OS) はselinexor+ルキソリチニブ群で良好な傾向を示し (HR 0.43 [95%CI 0.19-1.00]、 p=0.022)、 Kaplan-Meier曲線は約9ヵ月時点までは両群で近接して推移した後、 selinexor+ルキソリチニブ群で生存率が高く保たれる方向に分離し始めた。
24週時にSVR35達成例は、 治療によらず良好なOSを示した。 変異アレル頻度 (VAF) がベースラインから20%以上低下した患者の割合は32.0%/23.9%で、 SVR35と相関した。
治療中に発現したGrade≥3の有害事象 (TEAE) はselinexor+ルキソリチニブ群70.1%、 プラセボ+ルキソリチニブ群50.0%に認めた。 治療中止に至ったTEAEはそれぞれ14.5%/8.6%、 TEAEによる死亡は0.9%/2.6%、 白血病転化は両群とも1.7%だった。
Mascarenhas氏は 「selinexor+ルキソリチニブ併用療法は、 脾反応の改善に加え、 早期OS改善シグナルやVAF低下を示し、 骨髄線維症の1次治療における有望な新規併用戦略となる可能性がある」 と述べた。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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