海外ジャーナルクラブ
1年前

順天堂大学呼吸器内科学の宿谷威仁氏らの研究グループは、 進行または再発胸腺癌患者に対するアテゾリズマブとカルボプラチンおよびパクリタキセルの併用療法の有効性と安全性を評価するため、 多施設共同単群第II相試験MARBLEを実施した。 客観的奏効率 (ORR) は56%であり、 主なグレード3以上の有害事象は好中球減少症であった。 試験結果はLancet Oncology誌に発表された。
化学療法が無効な進行または再発胸腺癌患者にとって、 併用療法が治療選択肢となる可能性を示唆しています。
進行または再発胸腺癌の予後は不良であり、 新規薬物療法の開発が求められている。 カルボプラチンとパクリタキセルの併用は、 化学療法未治療の胸腺癌に対する標準治療であるが、 より有効な治療戦略が必要とされる。
この試験は、 免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) アテゾリズマブと化学療法の併用の有効性と安全性を評価することを目的とした。
組織学的に確定診断されたIII/IVA/IVB期で未治療の進行・再発胸腺癌患者48例に対し、 アテゾリズマブ1,200mg、 カルボプラチン (AUC 6 mg/mL/min)、 パクリタキセル200mg/m²を3週間ごとに最大6サイクルまで投与し、 その後、 アテゾリズマブ1,200mgを3週ごとに最大2年間継続した。
主要評価項目は独立中央審査による客観的奏効率 (ORR)、 副次評価項目は安全性が設定された。

追跡期間中央値は15.3ヵ月 (IQR 13.8-16.6ヵ月) であった。
ORRは56% (95%CI 41-71、 p<0.0001) であり、 48例中27例が部分奏効 (PR) を示した。
Grade 3以上の有害事象は好中球減少 (56%)、 白血球減少 (33%)、 発熱性好中球減少症 (23%)、 斑状丘疹状皮疹 (13%) であった。
治療関連死は報告されず、 死亡例は計8例であった。
著者らは 「アテゾリズマブとカルボプラチンおよびパクリタキセルの併用療法は、 前治療歴のない進行または再発胸腺癌に対し、 臨床的に意義のある抗腫瘍効果を示し、 安全性も管理可能であった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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