海外ジャーナルクラブ
6日前

Leeらは、 免疫チェックポイント阻害薬 (ICI) 単剤療法を開始した進行非小細胞肺癌 (NSCLC) 患者を対象に、 全身性ステロイドの併用と生存との関連を韓国4施設の多施設共同target trial emulationで検討。 その結果、 ステロイド併用は死亡リスクの上昇と関連し、 ICI開始後90日以内の早期使用および1mg/kg/日超の高用量使用で関連がより顕著であった。 研究結果はClin Pharmacol Ther誌に発表された。
後ろ向き観察研究であり、 残余交絡を完全には除外できません。 ECOG PSやPD-L1 TPSを用いた感度分析、 E-value解析でも結果は概ね一貫していましたが、 これらのデータは全施設で標準化されておらず、 欠測も残存していました。
ICIは免疫系を介して抗腫瘍効果を発揮する一方、 進行NSCLCでは全身性ステロイドが広く併用されている。 ステロイドがICIの治療成績に及ぼす影響については、 これまでの研究結果が一致していない。 その背景には、 適応による交絡や、 投与時期を適切に扱わないことで生じる不死時間バイアスがあると考えられている。
2015~21年に韓国の三次医療機関4施設でICI単剤療法を新規に開始した進行NSCLC患者を対象とし、 多施設共同target trial emulationを実施した。 バイアスを最小化するため、 時間依存性傾向スコアマッチングによりステロイド併用例と非併用例を比較した。
主要評価項目は2年全生存期間 (OS)、 副次評価項目は病勢進行とした。 各施設のハザード比 (HR) はランダム効果メタ解析で統合した。
適格患者1,815例のうち1,128例がマッチングされた。 4施設のHRをランダム効果メタ解析で統合した結果、 ステロイド併用は死亡リスクの上昇と関連した (統合aHR 1.36、 95%CI 1.06~1.75)。
ICI開始後90日以内の早期使用は、 OS不良と関連した (aHR 1.49 [95%CI 1.18-1.87])。 一方、 90日超の開始では有意な関連は認められなかった。
用量別の層別解析では、 プレドニゾン換算で1mg/kg/日超の高用量使用がOS不良と関連した (aHR 1.61 [95%CI 1.31~1.99])。 低用量使用は不良な転帰と関連しなかった。
著者らは、 「適応による交絡と時間関連バイアスを考慮しても、 ICI治療中の全身性ステロイド併用は生存転帰の悪化と関連し、 その関連は早期・高用量の使用でより強かったことから、 ステロイドの使用時期と用量が臨床的に重要であることが示された」と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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