【LATITUDE試験】内分泌療法未治療の高リスク前立腺癌に対するアビラテロン+プレドニゾン
著者

HOKUTO編集部

1年前

【LATITUDE試験】内分泌療法未治療の高リスク前立腺癌に対するアビラテロン+プレドニゾン

【LATITUDE試験】内分泌療法未治療の高リスク前立腺癌に対するアビラテロン+プレドニゾン
内分泌療法未治療でハイリスクの予後因子を有する前立腺癌と新たに診断された患者において、 アンドロゲン除去療法 (ADT) +アビラテロン+プレドニゾン併用療法の効果をADT単独療法を対照に検証した第Ⅲ相無作為化比較試験LATITUDEの結果より、 全生存期間 (OS) と画像診断に基づく無増悪生存期間 (rPFS) に対する有効性が示された。

原著論文

▼解析結果

Abiraterone acetate plus prednisone in patients with newly diagnosed high-risk metastatic castration-sensitive prostate cancer (LATITUDE): final overall survival analysis of a randomised, double-blind, phase 3 trial. Lancet Oncol. 2019 May;20(5):686-700. PMID: 30987939

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LATITUDE試験の概要

対象

内分泌療法未治療のハイリスク*の予後因子を有する前立腺癌と新たに診断された患者

*グリソンスコアが8以上、 3つ以上の骨転移、 または3つ以上の内臓転移のうち2つを満たす

方法

1,199例を以下の2群に1:1で割り付けた。

  • アビラテロン+ADT+低用量プレドニゾン群 (597例)
アビラテロン1,000㎎+プレドニゾン5㎎を1日1回経口投与+ADT
  • プラセボ+ADT群 (602例)
プラセボを1日1回経口投与+ADT

評価項目

主要評価項目

  • OS
  • rPFS

副次評価項目

  • 化学療法開始までの期間
  • 疼痛進行までの期間 (Brief Pain Inventory-Short Formにおいてベースラインから30%以上増加するまで) 
  • 症候性骨関連事象 (SSE) 発現までの期間
  • 前立腺癌に対する後治療 (ホルモン療法、 化学療法、 手術、 放射線療法) までの期間
  • PSA進行までの期間
  • 安全性

LATITUDE試験の結果

患者背景

両群で同様であった。

OS中央値

  • アビラテロン群:53.3ヵ月
(95%CI 48.2ヵ月-未到達)
  • プラセボ群:36.5ヵ月
(95%CI 33.5-40.0ヵ月)
HR 0.66 (95%CI 0.56-0.78)、 p<0.0001

rPFS中央値

  • アビラテロン群:33.0ヵ月
  • プラセボ群:14.8ヵ月
HR 0.47 (95%CI 0.39-0.55)、 p<0.001

化学療法開始までの期間 (中央値) 

  • アビラテロン群:未到達
(95%CI 62.6ヵ月-未到達)
  • プラセボ群:57.6ヵ月
(95%CI 38.2ヵ月-未到達)
HR 0.51 (95%CI 0.41-0.63)、 p<0.0001

疼痛進行までの期間 (中央値)

  • アビラテロン群:47.4ヵ月
(95%CI 33.2ヵ月-未到達)
  • プラセボ群:16.6ヵ月
(95%CI 11.1-24.0ヵ月)
HR 0.72 (95%CI 0.61-0.86)、 p=0.00024

SSE発現までの期間 (中央値)

中央値は両群とも未到達

HR 0.75 (95%CI 0.60-0.95)、 p=0.0181

前立腺癌に対する後治療までの期間 (中央値)

  • アビラテロン群:54.9ヵ月
(95%CI 45.4ヵ月-未到達)
  • プラセボ群:21.2ヵ月
(95%CI 18.6-23.5ヵ月)
HR 0.45 (95%CI 0.38-0.53)、 p<0.0001

PSA進行までの期間 (中央値) 

  • アビラテロン群:33.3ヵ月
(95%CI 29.4-46.1ヵ月)
  • プラセボ群:7.4ヵ月
(95%CI 7.2-9.2ヵ月)
HR 0.31 (95%CI 0.27-0.36)、 p<0.0001

有害事象 (AE)

治療関連AE (Grade3以上) の発現率

  • アビラテロン群:68%
  • プラセボ群:50%

著者らの結論

内分泌療法未治療のハイリスクの予後因子を有する前立腺癌と診断された患者において、 ADTにアビラテロン+プレドニゾンを追加することは、 ADT単独の場合よりもOSとrPFSを延長させることが示された。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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