海外ジャーナルクラブ
6日前

Ellis氏らは、 限局性中間リスク前立腺癌患者を対象に、 体幹部定位放射線治療 (SBRT) と中等度寡分割強度変調放射線治療 (MH-IMRT) を比較する第Ⅲ相非盲検無作為化試験NRG-GU005を実施した。 その結果、 SBRT群では排便関連QOLに臨床的に重要な低下を認めた患者の割合が低かった一方、 排尿刺激・閉塞症状に関するQOLには群間差がなく、 無病生存期間 (DFS) についてもMH-IMRTに対する優越性は示されなかった。 試験結果はJAMA誌に発表された。
DFSとQOLの2つのcoprimary endpointに多重性補正を行っていません。 ただし、 type I errorを抑えるため、 試験陽性には両方の評価項目で有意差が必要とされましたが、 この基準は満たされませんでした。
前立腺癌に対する放射線治療は進歩しており、 治療期間の短縮と、 それに伴う利益・リスクが重要な課題となっている。
本試験では、 SBRTがMH-IMRTに比べ、 患者報告による排尿・腸管の生活の質 (QOL) およびDFSで優れるかどうかが検証された。
本試験は、 アジア・カナダ・欧州・米国の136施設が参加した。 登録期間は2017年11月16日~2022年6月8日、 最終追跡日は2024年10月13日であった。
対象はT1-T2bの限局性前立腺癌で、 Gleason 3 + 4 (グレードグループ2) かつ前立腺特異抗原 (PSA) 20ng/mL未満、 またはGleason 3 + 3 (グレードグループ1) かつPSA 10-20ng/mLの患者であった。 698例を以下の2群に1:1で無作為に割り付けた。
主要評価項目は、 EPIC-26の排尿刺激・閉塞症状および排便関連ドメインにおいて、 2年時点で臨床的に重要な最小変化量 (MCID) 以上の低下を認めた患者の割合、 ならびに3年時点のDFSとした。 目標症例数は692例に設定された。
698例が無作為化され、 追跡期間中央値は3.2年 (範囲0-6.5年) であった。
2年時点でMCID以上の低下を認めた患者の割合は、 排便関連ドメインではSBRT群34.9%、 MH-IMRT群43.8%であり、 SBRT群で有意に低かった (p=0.03)。 一方、 排尿刺激・閉塞症状ドメインでは、 それぞれ35.4%、 33.7%であり、 両群間で有意差は認められなかった (p=0.68)。
このほか、 治療後1年時・2年時の尿失禁、 および1年時の性機能については、 SBRT群で良好な結果が認められた。
3年DFS率は、 SBRT群で88.6% (95%CI 85.2-92.1%)、 MH-IMRT群で92.1% (同 88.9-95.2%) であり、 SBRTの優越性は示されなかった。
Grade 3/4の泌尿生殖器系有害事象の発現率は、 SBRT群0.6%、 MH-IMRT群2.5%であり、 SBRT群で有意に低かった (p=0.04)。
著者らは、 「比較的低い処方線量を用いたSBRTは、 複数のQOL領域を改善したものの、 DFSではMH-IMRTに対する優越性を示さなかった。 また、 PSA再発率についても、 SBRT群でMH-IMRT群を上回る有意な改善は認められなかった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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