海外ジャーナルクラブ
11ヶ月前

Zhangらは、 新規のフィラデルフィア (Ph) 染色体陽性急性リンパ芽球性白血病 (ALL) の成人患者を対象に、 初回導入療法におけるキメラ抗原受容体 (CAR) T細胞療法+チロシンキナーゼ阻害薬 (TKI) ダサチニブ併用療法の有効性および安全性を第Ⅱ相単群非無作為化試験で検討した。 その結果、 CAR-T細胞療法+ダサチニブ併用療法は有望な抗腫瘍効果と許容可能な安全性プロファイルを有することが示唆された。 本研究はJAMA Oncol誌にて発表された。
N数が28と比較的少ない点とフォロー期間が約2年間と短い点を、 limitationとして挙げています。
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CAR-T細胞療法+TKI併用療法は、 再発または難治性のPh陽性ALL治療に画期的な進展をもたらしたが、 新規診断例への導入療法で高い分子遺伝学的完全寛解 (CMR) や無白血病生存 (LFS) が得られるかどうかは依然として不明である。
そこで、 CD19およびCD22標的CAR-T細胞療法とダサチニブの併用療法の有効性および安全性を第Ⅱ相単群非無作為化比較試験で検討した。
新規のPh陽性ALL患者28例を対象とし、 導入療法としてビンデシン+デキサメタゾンと併せてダサチニブを2週間投与し、 その後、 CD19およびCD22標的CAR-T細胞療法を逐次的に実施、 さらに維持療法としてダサチニブを投与した。
主要評価項目はCD19標的CAR-T細胞療法後のCMR率であった。
登録された28例 (年齢中央値 48.5歳 [範囲 18.0-69.0歳]、 女性10例 [36%] ) のうち1例が導入療法後に離脱した。
主要評価項目であるCD19標的CAR-T細胞療法後のCMR率は85% (23例) であり、 導入療法後のCMRである25% (7例) から改善が認められた。
また、 89.3% (25例) においてCD22標的CAR-T細胞療法も逐次的に実施され、 CMR率は76% (19例) であった。
追跡期間中央値23.9ヵ月 (範囲 7.3-47.7ヵ月) 時点において、 2年全生存 (OS) 率およびLFS率は92%を示した。
CAR-T細胞療法実施例において、 Grade1のサイトカイン放出症候群 (CRS) が21例で認められた。
著者らは 「本研究の結果より、 新規のPh陽性ALLへの初回導入療法において、 CAR-T細胞療法+ダサチニブ併用療法は有望な抗腫瘍効果と許容可能な安全性プロファイルを有することが示唆された。 今後はより大規模かつ長期の追跡期間を伴うさらなる研究が必要である」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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