海外ジャーナルクラブ
1年前
Wangらは、 睡眠の質と食道腺癌および食道扁平上皮癌との関連を検討。 その結果、 不健康な睡眠行動は食道腺癌のリスク増加と関連していたことが明らかとなった。 本研究はCancer Epidemiol Biomarkers Prev誌において発表された。
よく睡眠と疾病発生との関連を調べた研究で9時間以上は疾病発生のリスクと挙げられることが多いですが、 多くの病院では21時−6時で消灯しています。
食道癌 (扁平上皮癌/頚部・胸部食道癌-腺癌) のTNM分類(規約版)
過去50年間に食道癌が10倍以上増加した危険因子については、 まだ十分に検討されていない。
2006~16年のUK Biobankの参加者:39万3,114人
9時間/日以上の睡眠 (HR 2.05、 95%CI 1.18-3.57) および日中の仮眠 (HR 1.36、 95%CI 1.06-1.75) は、 それぞれ食道腺癌リスク増加と関係していた。
睡眠が良好な人に比べ、 中等度の人は食道腺癌リスクが47% (HR 1.47、 95%CI 1.13-1.91)、 睡眠が不十分な人は87% (HR 1.87、 95%CI 1.24-2.82) 増加した (傾向検定のP<0.001) 。
食道腺癌リスクの増加は、遺伝子リスクスコアの層別に見ても同様であった (交互作用に対するP=0.884) 。
夕方のクロノタイプは、 登録後2年以降に診断された食道扁平上皮癌のリスク増加と関係していた (HR 2.79、 95%CI 1.32-5.88) 。
不健康な睡眠行動は、 遺伝的リスクとは無関係に食道腺癌のリスク増加と関係していた。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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