海外ジャーナルクラブ
6日前

Mailankodyらは、 既治療の再発・難治性多発性骨髄腫 (RRMM) を対象に、 BCMA標的CAR-T (キメラ抗原受容体T細胞) 療法MCARH125の単独投与またはGPRC5D標的CAR-T療法MCARH109との同時併用投与を第Ⅰ相用量漸増試験で検討。 その結果、 Grade3以上のサイトカイン放出症候群 (CRS)・免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群 (ICANS) は認められず、 併用投与で奏効率 (ORR) 78%・無増悪生存期間 (PFS) 中央値18.2ヵ月が得られた。 試験結果はBlood誌において発表された。
本試験は15例 (併用9例) を対象とした第Ⅰ相用量漸増試験であり、 主要目的は安全性の確立です。 ORRやPFSは単群・少数例での成績で有効性を結論づけるものではなく、 前向き比較試験での検証が必要です。
BCMAおよびGPRC5Dを標的とする免疫療法はRRMMに対して高い有効性を示し、 複数の新規免疫療法が既に承認されている。 一方で前臨床研究では、 悪性形質細胞におけるBCMAとGPRC5Dの発現が不均一であることが示されていた。
対象は多くの前治療歴を有するRRMM患者で、 3つの用量レベルで治療が行われた。 主要目的は同時併用投与の安全性の確認であった。
計15例が治療を受け、 内訳はMCARH125単独群が6例、 MCARH125+MCARH109同時併用群が9例だった。
免疫エフェクター細胞関連血球貪食症候群 (IEC-HS) は、 MCARH125単独群と同時併用群でそれぞれ1例に発現した。
一方、 Grade 3以上のCRSおよびICANSは認められなかった。
同時併用投与における奏効率は78%であり、 無増悪生存期間 (PFS) 中央値は18.2ヵ月であった。
相関解析では、 二重抗原標的下においても抗原喪失が重要な耐性機序となりうることが示唆された。 また同時併用群では、 注入時のBCMA CAR-T細胞用量が同等であったにもかかわらず、 BCMA単独群と比べてBCMA CAR-T細胞の増殖が有意に少なかった。 このことから、 一方のCAR集団の増殖が他方の増殖を制限しうることが初めて示された。
著者らは 「BCMA CAR-TとGPRC5D CAR-Tの同時併用投与の安全性が示され、 二重抗原標的下でも抗原喪失が重要な耐性機序となり得ること、 および一方のCAR集団の増殖が他方の増殖を制限し得ることを初めて示した」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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