【CheckMate 577試験】食道/食道胃接合部癌の術後におけるニボルマブ
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1年前

【CheckMate 577試験】食道/食道胃接合部癌の術後におけるニボルマブ

【CheckMate 577試験】食道/食道胃接合部癌の術後におけるニボルマブ
術前化学放射線療法および完全切除後に病理学的残存病変を認めたStageII~IIIの食道/食道胃接合部癌患者において、 術後療法における抗PD-1抗体ニボルマブの効果を、 プラセボを対照に検証した第Ⅲ相二重盲検ランダム化比較試験CheckMate 577の結果より、 無病生存期間 (DFS) に対する有効性が示された。

原著論文

解析結果

Adjuvant Nivolumab in Resected Esophageal or Gastroesophageal Junction Cancer. N Engl J Med. 2021 Apr 1;384(13):1191-1203. PMID: 33789008

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CheckMate 577試験の概要

対象

術前化学放射線療法および完全切除後に病理学的残存病変を認めたStageII~IIIの食道/食道胃接合部癌患者

方法

794例を以下の2群に2:1で割り付けた。

  • ニボルマブ群 (532例)
ニボルマブ240mgを2週間毎に16週間投与し、 その後480mgを4週間毎に投与
  • プラセボ群 (262例)
プラセボを上記スケジュールで投与

試験介入期間は最長1年であった。

評価項目

主要評価項目:DFS

副次評価項目:全生存期間 (OS) 

CheckMate 577試験の結果

患者背景

  • 両群で同様であった。
  • 年齢中央値は61~62歳、 男性は84~85%、 アジア人は13~16%、 ベースラインの腫瘍のPD-L1発現が≧1%の患者は15~17%であった。

追跡期間中央値

24.4ヵ月

DFS中央値

  • ニボルマブ群:22.4ヵ月
(95%CI 16.6-34.0ヵ月)
  • プラセボ群:11.0ヵ月
(95%CI 8.3-14.3ヵ月)
HR 0.69 (96.4%CI 0.56-0.86)、 p<0.001

DFSのサブグループ解析

腫瘍のPD-L1発現量に関わらず、 HRはニボルマブ群が有利であった。

DMFS中央値

  • ニボルマブ群:28.3ヵ月
(95%CI 21.3ヵ月-NE)
  • プラセボ群:17.6ヵ月
(95%CI 12.5-25.4ヵ月)
HR 0.74 (95%CI 0.60-0.92)

患者報告アウトカム

  • FACT-E総スコア、 EQ-5D-3L視覚アナログスケール、 およびEQ-5D-3Lの健康ユーティリティスコアにおいて、 最小二乗平均スコアの差を比較
  • 53週目までのほぼ全ての時点において、 ニボルマブ群およびプラセボ群の両群でベースラインから同様の改善が示された。

有害事象 (AE)

投与が遅れた患者の割合は両群で同様であった。

AE、 治療関連AE (グレード3、 4)の発現率

  • ニボルマブ群:34%、 13%
  • プラセボ群:32%、 6%

著者らの結論

術前化学放射線療法および完全切除後に病理学的残存病変を認めたStageII~IIIの食道/食道胃接合部癌患者において、 術後療法としてのニボルマブの投与はプラセボと比較し、 DFSを有意に延長させることが示された。

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編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。

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