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10日前

Mannらは、 心腎代謝疾患患者を対象に、 GLP-1受容体作動薬セマグルチドの腎アウトカムへの効果を、無作為化比較試験SELECT・FLOW・SOULの参加者個別データを用いた事前規定統合解析で検討した。 その結果、 主要評価項目である心血管関連死を含む腎複合アウトカム (eGFRの持続的な50%以上の低下・腎不全・腎関連死・心血管関連死の複合) の初回発現リスクは、 プラセボ群に比べて、 セマグルチド群で16%低かった。 心血管関連死を除いてもセマグルチド群でリスクは低かった。 一方、 安全性は両群で概ね同様であり、 重篤有害事象はセマグルチド群で数値上少なかった。 解析結果はLancet Diabetes Endocrinolに発表された。
本解析の主な限界は、 SOUL試験ではUACRが測定されておらず、 腎リスク因子としてのUACRを十分に評価できない点です。
GLP-1受容体作動薬セマグルチドは、 2型糖尿病および慢性腎臓病 (CKD) を有する患者において臨床的に重要な腎アウトカムを減少させることが示されている。
著者らは、 より多様な集団を組み入れたSELECT・FLOW・SOULの3件のプラセボ対照無作為化比較試験の参加者個別データを用い、 セマグルチドの腎アウトカムに対する統合効果を事前規定解析で評価した。
対象はCKDを有する患者 (FLOW)、 または動脈硬化性心血管疾患を有する患者 (SELECT・SOUL) とし、 標準治療に上乗せする形でセマグルチドまたは対応するプラセボに無作為に割り付けられた。 統合対象は3試験の計3万787例である。
セマグルチドの用法・用量は、 試験ごとに以下のとおり異なる。
主要評価項目は腎複合アウトカムの初回発現までの期間*とし、 副次評価項目として心血管関連死を除いた狭義の腎複合アウトカムを設定した。 安全性も併せて評価された。
平均追跡期間は39.5~47.5ヵ月であった。 主要評価項目である腎複合アウトカムの初回発現は、 セマグルチド群973件、 プラセボ群1,134件であり、 セマグルチド群でリスクが16%低かった (HR 0.84, 95%CI 0.77-0.91)。
副次評価項目である狭義の腎複合アウトカムの初回発現は、 セマグルチド群347件、 プラセボ群416件であり、 セマグルチド群でリスクが20%低かった (HR 0.80, 95%CI 0.69-0.92)。
安全性アウトカムは全体として両群で概ね同様であり、 他のGLP-1受容体作動薬の試験と一致する内容であった。 重篤な有害事象は、 プラセボ群と比べセマグルチド群で数値上少なかった。
著者らは 「3件の大規模第III相試験から統合したデータは、 心腎代謝疾患を有する幅広い集団において、 セマグルチドが主要な腎アウトカムのリスクを減少させ、 良好なリスク・ベネフィットプロファイルが示唆された」 と報告している。 また、 糖尿病の有無やベースライン特性にかかわらず腎関連・心血管合併症が抑制されたことから、 セマグルチドの有益性は血糖降下作用や体重管理作用のみでは説明できない可能性があるとしている。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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