海外ジャーナルクラブ
4ヶ月前

Wuらは、 東アジアの中等症~重症の活動性潰瘍性大腸炎患者へのスフィンゴシン1-リン酸 (S1P) 受容体調節薬エトラシモドの有効性・安全性を無作為化比較試験 (ENLIGHT UC) にて検証した。 その結果、 エトラシモド群の臨床寛解率は導入療法12週時点で25.0%、 維持療法40週時点で48.1%であり、 いずれもプラセボ群より有意に高かった。 試験結果はLancet Gastroenterol Hepatol誌に発表された。
組入れは中国・台湾・韓国からに限定されており、 とりわけ複数の要因により患者の 90%超が中国からの参加となった点はlimitationです。
エトラシモドは、 活動性潰瘍性大腸炎に対する治療薬であり、 1日1回経口投与のスフィンゴシン1-リン酸 (S1P) 受容体調節薬である。 無作為化比較二重盲検第Ⅲ相試験 (ENLIGHT UC) では、 東アジアの中等症~重症の活動性潰瘍性大腸炎患者に対するエトラシモドの有効性・安全性を評価した。
対象は、 中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎を有し、 少なくとも1種類の潰瘍性大腸炎治療に対して不十分な反応、 反応消失、 または不耐容を示した患者とした。
患者はまず、 12週間の導入療法としてエトラシモド群およびプラセボ群に2:1で割り付けられた。 12週時点で修正版Mayoスコア (MMS) 臨床反応を示した患者は、 続く40週間の維持療法において、 エトラシモド群およびプラセボ群に1:1で再割り付けされた。
主要有効性評価項目はMMS臨床寛解とし、 導入療法12週時点と維持療法40週時点で評価した。
340例が導入療法に無作為化され、 臨床反応を示した157例が維持療法で再無作為化された。
導入療法12週時点および維持療法40週時点の両方で、 エトラシモド群はプラセボ群に比べて有意に高い臨床寛解を達成した。
臨床寛解 (エトラシモド群vsプラセボ群)
調整差20.4% (95%CI 13.4-27.4%、 p<0.0001)
調整差35.9% (95%CI 22.5-49.2%、 p<0.0001)
最も頻度の高い治療中に発現した有害事象 (TEAE) は、 導入療法でALT上昇 (エトラシモド群10%、 プラセボ群1%)、 維持療法では上気道感染 (エトラシモド群18%、 プラセボ群17%) であったが、 ほとんどは中等度以下であった。
導入療法中にエトラシモド群の2%、 プラセボ群の4%、 維持療法中にはエトラシモド群の1%、 プラセボ群の1%がTEAEにより試験治療を中止した。
グレード4以上のTEAE、 悪性腫瘍、 死亡は報告されなかった。
著者らは、 「エトラシモドは、 東アジアの中等症~重症の活動性潰瘍性大腸炎患者に対する経口導入および維持療法として有効であり、 忍容性も良好であった」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
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