海外ジャーナルクラブ
5ヶ月前

Daneseらは、 中等度~重度の活動性潰瘍性大腸炎 (UC) 患者を対象に、 抗腫瘍壊死因子様サイトカイン1A (TL1A) 抗体afimkibartの有効性および安全性を国際多施設共同第Ⅱb相プラセボ対照二重盲検無作為化用量設定試験TUSCANY-2で検討した。 その結果、 主要評価項目であるMayoスコアに基づく臨床的寛解率において、 いずれの用量のafimkibart群もプラセボ群と有意差が認められなかった一方で、 修正Mayoスコアに基づく臨床的寛解率では有意な改善が認められた。 本研究はLancet GH誌において発表された。
現在、 第Ⅲ相試験AMETRINE 1・2で検証が進行中です。
TL1Aは、 炎症性腸疾患 (IBD) に対する新たな治療標的として浮上している。
そこで本研究では、 UC患者を対象に、 抗TL1A抗体afimkibartの有効性および安全性をTUSCANY-2試験で検討した。
北米、 欧州、 アジア、 アフリカ、 オーストラリア、 南米の23ヵ国、 114施設で中等度~重度のUC (Mayoスコア6~12、 Mayoスコアの内視鏡サブスコア≥2) を有する18~75歳の成人患者246例が9つの治療シーケンスに2 : 2 : 2 : 2 : 2 : 3 : 1 : 1 : 1で無作為に割り付けられ、 12週間の導入期ではafimkibart50mg、 150mg、 450mg、 またはプラセボが4週間ごとに皮下投与され、 その後の40週間の維持期ではafimkibart50mg、 150mg、 450mgが皮下投与された。
14週および56週に有効性が評価された。 主要評価項目は、 14週時のMayoスコアに基づく臨床的寛解 (Mayoスコアが2以下、 かつ各サブスコアが1以下) 達成であった。
246例の対象患者のうち245例が治療を受け、 228例が導入期を、 178例が維持期を完了した。 年齢中央値は39歳 (四分位範囲 30.0-51.0歳)、 40%が女性、 60%が男性であった。 罹患期間中央値は4.7年 (四分位範囲 2.5-10.2年) であった。
主要評価項目である14週時のMayoスコアに基づく臨床的寛解率は、 afimkibart50mg群が26% (プラセボ群とのリスク差 13.9%㌽ [90%CI -0.2-27.7%㌽]、 p=0.0545)、 150mg群が23% (同 11.7%㌽ [90%CI -1.7-24.1%㌽]、 p=0.0823)、 450mg群が24% (同 12.2%㌽ [90%CI -0.6-22.9%㌽]、 p=0.0642) であり、 プラセボ群が12%であった。
副次評価項目である修正Mayoスコアに基づく14週時の臨床的寛解率は、 afimkibart50mg群が30% (プラセボ群とのリスク差 18.2%㌽ [90%CI 3.3-32.2%㌽])、 150mg群が35% (同 23.4%㌽ [90%CI 6.2-36.3%㌽])、 450mg群が32% (同 20.2%㌽ [90%CI 3.2-31.3%㌽]) であり、 プラセボ群が12%であった。
治療中に発現した有害事象 (TEAE) は全体として、 導入期では48%、 維持期では59%で報告された。 導入期における発現率は、 プラセボ群とafimkibart投与群で同程度であった。
導入期に5%以上の患者で発現した主なTRAEは、 悪心、 尿路感染症、 UC、 貧血、 倦怠感、 頭痛、 発熱であった。 導入期中に報告された重篤な有害事象 (AE) は、 afimkibart投与群が6件、 プラセボ群が4件であった。 導入期を完了し、 維持期に試験薬を投与されなかった2例で、 追跡期間中に重篤なAEが認められた。
維持期では、 224例中12例 (5%) に13件の重篤なAEが報告された。 死亡例は報告されなかった。
著者らは 「主要評価項目であるMayoスコアに基づく臨床的寛解率において、 いずれの用量のafimkibart群もプラセボ群と有意差が認められなかった。 一方で、 副次的評価項目では、 afimkibartが良好なリスク・ベネフィットプロファイルを有し、 修正Mayoスコアに基づく臨床的寛解率では有意な改善が認められた。 これらの結果は、 afimkibart開発継続を支持するものである」 と報告している。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。
編集・作図:編集部、 監修:所属専門医師。各領域の第一線の専門医が複数在籍。最新トピックに関する独自記事を配信中。